ニッポンの原風景・四万十川がピンチ!国内最大級の巨大風力発電計画を止めたい!

ニッポンの原風景・四万十川がピンチ!国内最大級の巨大風力発電計画を止めたい!

開始日
2019年7月2日
署名の宛先
尾﨑正直 高知県知事(高知県知事)1人の別の宛先
現在の賛同数:8,401次の目標:10,000
声を届けよう

この署名で変えたいこと

署名の発信者 四万十ふるさとの自然を守る会

・四万十町議会は、四万十町並びにオリックス株式会社に対して、大藤風力発電計画の中止を求めること。

・四万十町議会は、四万十町長に対して、オリックス株式会社による大規模風力発電計画のための保安林の解除を認めないよう求めること。

・四万十町議会は、四万十町の所有地を大藤風力発電所を計画するオリックス株式会社に無償、有償問わず提供しないよう求めること。

 

【はじめに】

四万十町は、美しい山·川·海や田畑に恵まれ、淡路島に匹敵する広大な四万十川流域の森林には、国や県の絶滅危惧種に指定されているヤイロチョウやクマタカが生息するなど、全国的にも自然が豊かな地域として知られています。

しかしながら、オリックス株式会社が計画する当風力発電所について、地域住民の間で、ふるさとの美しい景観や、多様な生物が生息する豊かな森の生態系の破壊、近隣住民への健康被害等について懸念する声が高まっています。

コンクリートで護岸された川を見慣れた都会の人にとって、自然と調和した大規模建築物もなにもない風景は、心が解放されるような気持ちになるものです。

風景と暮らしの調和が、絵になる風景、心の中の原風景、失われてしまった日本の原風景を生み出しています。

だからこそ、ここを訪れる人が後を絶たず、いまや国内のみならず、アジア各国や欧米からも旅行者が訪れるほどになりました。

四万十川と、川がおりなす景観は、町の財産だけではなく日本の、世界の財産といっても過言ではありません。

【四万十町の景観計画】

この景観を文化財として保護していこう、子ども達に残していこうという大きな意志のあらわれが、国の重要文化的景観であり、高知県四万十川条例であり、四万十町の景観計画です。

四万十町の景観計画には、

  • 建設物の新築に当たっては高さ20 m を超えないこと
  • 景観重点区域から見える稜線を分断しないこと
  • 景観重要公共施設・景観重要建造物・景観重要樹木からの眺望を阻害しないこと

とあります。

しかし、オリックス株式会社の環境配慮書の要約書53ページには「主な眺望点からの風力発電基の視認可能性について「『家地川公園』以外の全ての主要な眺望点から風力発電基が視認される可能性がある。」と書かれています。

「土地の形状変更 」についても、「景観重点区域から見える稜線を分断しないこと」と定めており、大規模風力発電所は、この規定に反しています。

「稜線の分断」については例外規定は設けられていません、

「 建築物の新築、増築、改築、移転又は撤去(工作物含む)」についても「高さは 20mを超えないこと」とあり、平成30年3月14日の町議会一般質問でも、村井眞菜議員の質問に対して、企画課長が「町長が公益上やむを得ない事情があるというところにありますと特に認めた場合は例外となっております」と答えているように、20メートル以上の建築物の認可は「例外」であり、町長が特に認めない限り、20メートル以上の建築物を立てることは規制されています。

大規模な建築物のない四万十川の風景に勝るような公益上やむをえない事情はないと、私たちは考えます。

四万十川流域で生活する人たちは、かけがえのないこの風景を自然と共に育んできました。

そして、この現代においても、なおそれは引き継がれ、「人の心を癒す」というとても繊細で大事な役目を負っています。

データや数値やお金では測ることのできない、失うと2度と復元することが不可能な貴重で普遍的な価値が、四万十川とその景観にはあります。

私たちは、住民自らが作りだした四万十川景観計画という条例で、この風景を大切に守っています。

地元住民として、世界に向けて胸を張れる私たちの誇りそのものなのです。そのことを、その意味をどうかもう一度、思い出してください。

【生き物に及ぼす影響】

オリックス株式会社の計画する大規模風力発電所は、この地域に生息する生き物にも大きな影響を及ぼす可能性があります。

「高知県の鳥·四万十町の鳥」に指定されているヤイロチョウは、毎年5 月中旬から聴かれる鳴き声が四万十町の風物詩として、多くの住民に愛さてています。

公益社団法人 生態系トラスト協会と住民有志で、4月14 日に予備調査、5月11日・12日に『住民参加型ヤイロチョウの渡りルート調査』を実施したところ、風力発電所の建設予定地内で、5 月12 日0 時15 分にヤイロチョウの渡りの際の鳴き声が確認されました。

風力発電計画地がヤイロチョウの渡りルートに位置することが明らかになったのです。

風力発電の主要な設備である巨大な風車の羽に、鳥が衝突して死亡するバードストライクも各地で報告されています。

北海道では絶滅危惧種のオジロワシが、風車の羽に衝突死する事故が相次いでいると言われています。

四万十町における本計画の建設予定地が、ヤイロチョウの渡りルートであることが判明したいま、県の鳥であり、町の鳥であり、絶滅危惧種でもあるヤイロチョウを守っていくためには、大規模風力発電所は必要ないと、私たちは考えます。

【健康被害についての懸念】

私たち住民の健康被害についても懸念されています。

大規模風車周辺で聞こえる夜の静けさを打ち破る騒音。

それだけでなく、巨大風車が発する音には低周波音·超低周波音という耳では聞こえない音、振動があります。

6月30日に四万十市大用でオリックス株式会社が開いた説明会では、建設後に体調不良を訴える住民などが出た場合は、

「因果関係が立証されていれば、会社として誠心誠意責任を持って対応します」と答えました。

しかし、大規模風力発電所が建設されるようになってからの歴史は浅く、国にも学会にも蓄積されたデータは少なく、健康被害と風力発電の因果関係を立証することは現時点では困難です。

オリックス株式会社の担当者に「因果関係は不明だが、事実として、体調不良を訴える住民が出たり、野鳥がいなくなったり、ミツバチが消えたりという問題が起こった場合、どのように対応するのか」と質問したところ、明確な返答はありませんでした。

健康被害の症状はめまい·頭痛·血圧上昇·不眠など自律神経失調症に似た症状として現れ「風車病」といわれていますが、個人差も大きく、風車が原因だとの診断は出ないこともあり、保障はされません。

また周辺住民だけでなく、計画地の山で働く方にもどのような影響が出てくるのか、懸念しています。

【山・川・海そして、里への影響について】

現在方法書の段階であり、具体的な計画が見えてきませんが、風力発電建設地の山頂にたまる雨水の問題、川·海への土砂流出による林業·漁業への影響、地下水流への影響など、懸念される点は数多くあります。

さらには、野生生物が山から里に下りてきて農作物に被害を与える心配も挙げられます。地球規模の気候変動が起こっている今日、土砂災害も懸案材料です。

オリックス株式会社が計画している風力発電事業は、過去に前例のないほど巨大な計画で、巨大な風力発電が環境に及ぼす影響について現時点では、あまりにも不明な点が多く、想定外な影響が出ても、風力との因果関係の立証が極めて難しいのが現実です。

長い年月をかけて育まれてきた自然環境は、一度、壊されてしまうと、元に戻すことはできません。

【人口減少、観光、ふるさと納税、四万十ブランドへの影響】 

今回のオリックス株式会社による大規模風力発電計画は、一時的には四万十町や四万十市の税収増や地域の雇用を生み出すかもしれません。

しかし、それと引き換えに何を失うのかを考えていただきたいのです。 

愛媛県では、風力発電所が建設された地域から、Uターン、Iターンともに減り、集落消滅の危機にさらされている集落があると聞いています。

巨大な風車が24時間回り続ける集落に、誰が喜んで帰ってくるというのでしょうか? 

四万十町も、人口減対策を喫緊の課題として取り組んでいます。

大規模風力発電は、四万十町が取り組む移住・定住施策に真っ向から反する行為といっても過言ではありません。

【四万十川ブランドの失墜の懸念】

毎年四万十川には大勢の観光客が訪れます。

ラフティング、キャンプ、鮎釣り、サイクリングと、行楽の幅は広がり、いまや国内のみならず、台湾や香港、欧米からの観光客も訪れるようになりました。

町外からの観光客が、四万十川に求めているのは、「なにもないありのままの風景」そのものです。

なにもないはずの四万十川から、巨大な風車が何十機も見える様を、世界からの観光客は求めていません。

観光施策に力をいれる四万十町にとっても、大きな打撃になる可能性は否定できません。

さらには、四万十町内の多くの事業所は、四万十川のブランド力を活用しながら、町外や県外に顧客を広げる営業努力を続けています。

町内事業所にとって、四万十川ブランドは、欠かすことのできない貴重かつ重要な価値を持っています。

巨大な風力発電所の建設は、この四万十川ブランドを失墜させ、四万十川ブランドを活用する事業所にも多大な影響を及ぼす可能性が高いと言わざるを得ません。

ふるさと納税にも影響することは必至です。

なにもない貴重な景観を守る四万十町だからこそ、全国から四万十町に多額のふるさと納税が寄せられているのです。

【おわりに】

大規模開発を許可することは、四万十川を切り売りしていると取られかねません。

これらの影響は、環境影響評価法では、決して測ることができません。

環境影響評価法は、事業者が事業を進めていくための法律です。

環境影響評価法に即して審議をしていては、計画は実行されてしまいます。

ぜひ、四万十町議会にあられましては、環境、景観、健康、さらには人口減少、観光、四万十ブランドなど、悪影響の多すぎる大規模風力発電の計画について、一刻も早く、事業計画の中止を求める決断をお願いいたします。

また同時に、四万十町長に対しても、強く働きかけていただけるものと、期待しております。

しまんとに暮らす子どもたちの将来のためにも、私たちの誇りである四万十川の自然と景観を破壊する可能性の高い巨大風力発電は、必要ありません。

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意思決定者(宛先)

  • 尾﨑正直 高知県知事高知県知事
  • 中尾博憲 四万十町長高知県高岡郡四万十町長