横浜市認可保育園「ハート保育園グループ」は、コロナ対策を訴えた保育士への報復人事をやめてください。異動命令の撤回と安心・安全な労働環境および保育環境を作るよう求めます。

横浜市認可保育園「ハート保育園グループ」は、コロナ対策を訴えた保育士への報復人事をやめてください。異動命令の撤回と安心・安全な労働環境および保育環境を作るよう求めます。

開始日
2020年7月21日
署名の宛先
横浜市こども青少年局
このオンライン署名は終了しました
2,164人の賛同者が集まりました

この署名で変えたいこと

署名の発信者 介護・保育ユニオン

 現在、トライコーポレーション合同会社が運営する横浜市認可保育所「ハート保育園」で働く保育士たちが、会社へ要求を掲げて無期限ストライキを行っています。

 今年4月上旬に緊急事態宣言が発令され、横浜市も保育園への登園自粛を要請しました。ハート保育園では登園児童が1日1~2名に減少しましたが、会社は、正社員の保育士全員の出勤を指示したり、系列の他園へ手伝いに行くことを求めたりしました。国や横浜市が新型コロナウイルス感染防止対策を講じたり、人との接触の8割削減という指標が出される中で、児童と保育士が感染リスクにさらされたのです。

 そこで、同園で働く保育士2名が、園長や会社に対して抗議したところ、ようやく交代での在宅勤務が認められました。

 けれども今度は、会社が、緊急事態宣言中の残業代は払わないというのです。保育士2名がこれに抗議しても、園長は「休み(注:在宅勤務のこと)をもらっているのだから残業代はいりません、というのが普通じゃない?」などと言い、残業代は払われませんでした。在宅勤務中も保育士は書類作成などの業務をしており、休んでいたわけではありません。コロナ感染対策に加えて残業代の不支給と、2名は更なるストレスを感じざるを得ませんでした。

 そして、5月18日、会社は保育士2名に対して、6月1日付での他園(それぞれ別の園)への異動命令を出しました。事前の相談や内示は一切ありませんでした。

 年度の途中に保育士が他の職場への異動命令を受けるというのは、通常考えられないことです。保育という仕事は、4月から翌年3月末までの年間計画があり、保育士は子どもたちと人間関係を築きながら、日々の変化や成長を見守り、育てていきます。子どもたちや保護者にとっても慣れ親しんだ保育士が突然いなくなるのは予期せぬ出来事であり、保育士としても非常に辛いことです。

 私たちは、この突然の異動命令は、コロナ対策を訴えた保育士に対するパワハラであり、報復人事であると考えます。保育士が、今の園で子どもたちの保育に関わりたいと何度訴えても、会社側は「異動を受け入れないなら辞めるべき」などと言って取り合いませんでした。

 実は、この保育園では開園以降、何人もの園長や保育士が数カ月~1年程度で交代する事態が続いています。そのほとんどが、会社のやり方に耐えられず、メンタルを病んでしまったケースだと聞きます。また、現園長は、自身が行うべき業務を保育士に押し付ける、児童の発熱やケガ等の緊急時の保育現場の状況確認を直ちに行わない、子どもに危険な遊ばせ方をするなど、数々の問題行為が見受けられ、園長としての資質に疑念があります。

 私たちは、このままでは充実した保育・教育どころか、子どもたちの安心・安全な保育環境を守ることができないという危機感を深めました。

 5月26日、私たちは、会社に対して、保育士たちへの異動命令の撤回や未払い残業代の支払い、園長の問題行動の調査・処分などを求めて、団体交渉を申し入れました。しかし、会社が要求に応じなかったため、保育士たちは6月1日より無期限ストライキに入っています。

 第 1 回団体交渉が6月23日に行われましたが、会社は資料提出を拒否したり質問とずれた回答をするなど、真摯に対応する姿勢が全く感じられませんでした。さらに、その後、会社は正当な理由もなく次の団体交渉の開催を拒否し続けています。

 このようなことは、労働組合法で禁じられる不当労働行為(違法行為)に該当しますが、会社は労働組合対策をするコンサルタントの助言を受けているようで、不誠実な対応を改めようとしません。

劣悪な労働環境が広がる保育業界の闇

 このような問題が起きているのは、単にトライコーポレーション合同会社が酷い事業者であるということだけではなく、横浜市の保育行政、ひいては日本の保育業界全体の問題だと考えます。

 現在、保育士資格を持ちながら保育士として働いていない潜在保育士は80万人にのぼり、資格保持者の約半数にもなります。その背景には、金儲けのことしか考えていない営利企業が保育への参入したことによって、保育士の低賃金や劣悪な労働環境が広がっていることがあります。

 そして、保育士たちが保育の質や問題改善のために声を上げれば、パワハラによって退職へと追い込まれるというような話は、私たち介護・保育ユニオンへ数多く寄せられています。これが今、日本各地で起こっている保育業界の闇です。保育士である私たちは、そんな保育業界を変えていきたいのです。

 保育士は経営者のコマではありません。気に入らない保育士は異動させたり辞めさせる。それは間違っています。保育士というのはしっかりとした国家資格であり、私たちを始めとする保育士はこの仕事にやりがいや生きがいを感じて、目の前で子どもの成長を見守り、保護者の皆様と共有し、この仕事に誇りをもって働いているのです。保育士がいなければ保育園は運営できません。

 ハート保育園は国が認可している保育所で、運営会社は国及び自治体からの補助金を受けて運営されています。そのため、国や横浜市にはしっかりと調査・指導をしてもらい、責任のある対応をして欲しいです。どうか保育士たちが働きやすい環境づくり・保育の質の改善を行ってください。

私たちは、トライコーポレーション合同会社が、保育士の声を真摯に受け止め、組合の要求内容に迅速に応じるよう要望します。今回無期限ストライキに踏み切った保育士の職場復帰と保育の質改善のために、トライコーポレーション合同会社および横浜市こども青少年局は、しかるべき対応を取ってください。

▼ユニオンのnote、Twitter、YouTubeで情報発信をしています。こちらもぜひご覧ください。

note:https://note.com/sguion/n/nb9492b9620b4
Twitter:@kaigohoiku_u
YouTube:https://youtu.be/vQdsAYXCEa0

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  • 横浜市こども青少年局
  • トライコーポレーション合同会社