放射能をたくさん含む食品を流通させるために規制値を緩めることに反対!せめて100ベクレルを守ってください。

放射能をたくさん含む食品を流通させるために規制値を緩めることに反対!せめて100ベクレルを守ってください。

開始日
2021年2月26日
署名の宛先
厚生労働大臣 田村憲久 1人の別の宛先
署名活動成功!
7,423人の賛同者により、成功へ導かれました!

この署名で変えたいこと

署名の発信者 近藤 奈保子

私たちは、市民放射能測定室のネットワーク団体・みんなのデータサイトです。

2011年の東京電力福島第一原発事故後、全国に「子どもたちを被ばくから守りたい」というお父さんお母さんたちや「安全を確かめてから出荷したい」と願う農家の方々など、切実な思いで全国に測定室が立ち上がりました。それらの測定室のデータを一括して検索閲覧できるウェブサイトを作り、人々を無用な放射線被ばくから守りたいと活動してきました。


国が定めた、原発事故後の食品の放射性セシウムの出荷制限規制値は1キログラムあたり100ベクレルというものです。100ベクレルは、原発事故前であれば(今も原子力施設内では)、放射能マークのついた黄色いドラム缶に密封し、厳重保管しなくてはいけないと定められている値です。


私たちが日々いただく命の糧である食べ物の「食べてよいのか・食べてはいけないか」の基準がそのような高い値でいいのか?という そもそもの問題があり、私たちは自分たちで値を確かめるために測定活動を行ない広く測定データを公開してきました。


農家さんによる努力や専門家の研究により、原発事故後に土壌にばらまかれてしまった放射性物質を食べ物に取り込ませない方策は功を奏しています。また、日本の土は一旦セシウムと結合すると、強く吸着する性質でした。そのため、幸いなことに、私たちの主食であるお米を含む多くの農産物や果物、肉、魚、卵など、一般的な食品については、今ではほとんど検出がされないか、されたとしても数ベクレル程度のものがほとんどになっています。


ところが、こうした人の手による努力ができないものがあります。人が住んでいないという理由で除染をしなくてもよいと国が決めた、森林などで育つ「野生のキノコ」、「山菜」、猪や鹿・熊などのいわゆる「ジビエ」です。これらは、事故後の放射性物質の影響をまともに受けています。


森林では放射性セシウムがぐるぐる循環して動き回っています。木の根から土の中の放射性セシウムが吸い上げられ、幹から枝、葉っぱに移動し、葉が落ちて腐葉土となり、そこで育つキノコに吸収され、そのキノコを野生動物が食べ、その糞が大地の栄養となります。畑の作物とはまったく状況が違います。


山の恵み、そしてその山の恵みを食べる野生動物たちは、残念なことに、野菜などと比べると桁違いに多くのセシウムを含んでしまうことが、これまでの私たちの、そして行政の調査結果からも明らかになっています。


ところが、事故から10年を迎える今、「出荷できないキノコが多い」ことを「風評被害のせいだ」として、逆にこの100ベクレルの規制値を緩め、100ベクレルを超えるセシウムを含む食品を流通させようと、自民党の中にプロジェクトチームができたのです。


私たちは、出荷制限するかしないかを決める規制値を上げることに断固反対します。規制値を緩めることで、消費者の口にさらに多くの放射性物質が入ることになるだけでなく、最終的には「キノコや山菜は基準値が引き上げられて危険だ」という消費者離れの実害を引き起こすことから、生産者・出荷する方々にとっても、負の影響が大きくなるからです。
また、この規制値緩和によって食品輸出にも影響が出て、各国が再び日本の食品を買わなくなる恐れもあります。


国は、規制値を緩めるのではなく、最低でも100ベクレルの現在の規制基準を遵守してください。

さらに、いま抜け穴になっている個人売買サイトを経由して、基準値超えの野生キノコや山菜が流通している実情をきちんと把握し、監視を強め、厚労省が約束した「抜き打ち検査」を実施して、測定データを公開してください。そして、消費者が安心して食べ物を選べるよう、また生産者が安心して出荷できるよう、国や地方自治体の放射能測定体制を10年目を理由にして縮小せずに、維持・強化してください。ウクライナやベラルーシが1986年のチェルノブイリ事故以来、35年後もいまだ測り続けているように。

署名活動成功!

7,423人の賛同者により、成功へ導かれました!

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意思決定者(宛先)

  • 厚生労働大臣 田村憲久
  • 自民党復興加速化本部 座長 根本匠