Petition update

豊島区議会議員による本署名とそれを受けた請願に対する意見表明

卜沢 彩子
Tokyo, Japan
Jan 23, 2021

署名にご協力いただきありがとうございます。

7月に豊島区議会の各会派の幹事長宛にメールにて署名を提出し、各議員への意見表明を求めました。昨年末にすべて集まりましたのでご報告いたします。

沓澤議員にも署名を送る予定でしたが、本人はすでにYouTubeやTwitterなどで意見を表明していること、また私が請願提出をしたことで「住所を把握している」などの発言があったりYouTubeで顔写真と名前を載せて誹謗中傷されていたりしたこともあり、身の安全のため、直接の連絡は控え、署名の文面を印刷して議員控室に届けました。

また、沓澤議員の「住所を把握している」発言で不安に思われた方もいたので、請願提出時に自民党豊島区議団に印刷した署名を渡しましたが、その後は各会派には署名ページのURLの送付での提出とさせていただきました。ご了承下さい。


会派での意見表明が主になっております。他にも個々人のSNSやブログ等の発信はあると思いますが、ここではメールの返信に記載されたものを掲載いたします。

 

(提出順)
【都民ファーストの会豊島区議団・民主の会】


■先日求められました署名サイトの内容につき、都民ファーストの会豊島区議団・民主の会所属議員7名の総意として以下の回答をいたします。

以前も申し上げた通り、私たちの見解とはかなり異なる内容が署名サイトには掲載されております。

これら事実と異なる点について認める訳にはいきません。

上記を踏まえ、署名サイトでお求めの内容に沿い、順次私たちの見解を述べさせていただきます。


<署名サイトの内容>

抗議1 「性暴力の根絶を目指す」「セカンドレイプ発言に反対する」という、誰もが目指す必要のある内容であるにもかかわらず、十分な議論が行われないまま否決されたこと。

抗議2 建設的な議論が難しい党派性に縛られた議会の体質

抗議3 決議案の否決後も反対した議員の殆どが、性暴力の問題に取り組む姿勢の表明や、差別・ヘイト発言に対しての自身の考えを発していないこと

抗議4 結果的に、性暴力を訴え出た人への中傷や外国人への差別発言・ヘイト発言を繰り返すことを区として許容してしまっていること


要望1 豊島区議会が、性暴力、セカンドレイプや人種差別・ヘイト発言に対して反対する姿勢を明確に示すこと

要望2 性暴力に対し、どのような取り組みを行っていくのか指針を示すこと

要望3 議会内外で、議員のセカンドレイプや人種差別・ヘイト発言があったとき今後どのように対応していくのか、指針を示すこと

要望4 この件に対する豊島区議会議員の見解について、各議員よりしっかりと意見を発信すること


<回答>

◆抗議1 「性暴力の根絶を目指す」「セカンドレイプ発言に反対する」という、誰もが目指す必要のある内容であるにもかかわらず、十分な議論が行われないまま否決されたこと。

⇒一方の見解しか聞いていない、全く当たらない批判です。

このような決めつけに対して、厳重に抗議をいたします。


細川正博のblogに否決理由は示しております。

3/20blog「決議案の否決について」

https://ameblo.jp/hosokawamasahiro/entry-12583557256.html


大きく分けて否決理由は3つ

1.目的が曖昧

2.議論が不足している

3.決議文の内容が練られていない


決議文案の内容について修正に応じる構えをしていた、という提案側の議員の意見もあるようですが、そもそも推敲した文章を作ってきていないのは提案側の落ち度です。

提案を受けた側の添削を待つというのは、議員の態度としていかがなものかと思います。

なお、仮に私たちが当該決議文案の添削をする場合、骨組みから直さなければならない文章でした。

否決した決議文の「タイトル」のみを取り上げて、経過や中身に目を向けないのは疑問に思います。


下記はこれまで余り触れていなかった内容ですが、どうしても詳細な説明を求めておられるようなので、更に付け加えます。

第1回定例会はコロナ禍で1週間会期を短くしていました。

会期短縮については全議員一致で決めたことです。

私たちは第2回定例会に向けて全会一致を目指して議論を進めるものと考えていたので、第1回定例会の最終日前日に提案者が決議文案を改めて議案として提出するとは思っていませんでした。

最終日前日に出された決議案に賛成できない場合、別の案を作って提出するという方法も考えられますが、会期短縮をしている定例会であるためその時間を取るという選択肢はありませんでした。

通常時であれば、ほぼ間違いなく似たようなタイトル名で私たちが賛同できる内容の決議をカウンターで出していたと思っています。しかし、これは実際には今回は取らなかった手段です(そのため、このような選択肢がありえたことはこれまでお伝えしていませんでした)。

決議案を強行して提出してきたことにより、政局を仕掛けられたのは察知していました。

否決したこと自体を彼らが宣伝材料に利用するだろうと想像しましたが、それでも時間を掛けるのを避ける判断をこの時にはしました。

マスコミへのプレスリリースまでするとは思っていなかったので、そのことは想定外でした。

その結果、実態とはかけ離れた誤解が生じ、問題が大きくなったことは遺憾に思います。

このような経緯もあるために、一連の報道や皆さまの発信には承服しがたいものがあります。

私たちの考えを私たちの発信方法できちんと出しておくため、細川議員のblogに会派を代表した見解を速やかに掲載いたしました。


◆抗議2 建設的な議論が難しい党派性に縛られた議会の体質

⇒私たちは上記の通り、進め方と中身の両方に賛成できていません。

ご指摘は全く当たらず、誹謗中傷の類です。


◆抗議3 決議案の否決後も反対した議員の殆どが、性暴力の問題に取り組む姿勢の表明や、差別・ヘイト発言に対しての自身の考えを発していないこと

⇒会派幹事長の細川議員が代表して会派の見解を述べています。

また、決議直後にFacebookで発信している所属議員もいます。

マスコミからの取材にも対応しており、この指摘も全く当たりません。


◆抗議4 結果的に、性暴力を訴え出た人への中傷や外国人への差別発言・ヘイト発言を繰り返すことを区として許容してしまっていること

⇒タイトルのみご覧になり、早とちりした結果ではないでしょうか。

細川議員のblogにも書いていますが、第2回定例会に向けて全会派一致を目指して議論を深めよう、という方向性も非公式な場ですが立憲民主党の古堺幹事長とは話していました。

この話しを反故にした上、否決されることが分かっていながらマスコミへプレスリリースしたのが立憲民主党です。

党派を超えて取り組むべき「性暴力の根絶を目指す」ことを政局に利用なさったという現れです。


◆要望1 豊島区議会が、性暴力、セカンドレイプや人種差別・ヘイト発言に対して反対する姿勢を明確に示すこと

⇒第2回定例会の冒頭での2本の決議と意見書の成立で意思を示しています。更に、第3回定例会に向けて区がSDGsの都市宣言を行うという道筋もついています。


・性暴力の根絶を目指す決議

・性犯罪に関する刑法規定の見直しを求める意見書

の2本については、細川議員が提案者を代表して提案理由説明を行っています。

この決議と意見書の当初提案は「都民ファーストの会豊島区議団・民主の会」と「公明党豊島区議団」が行いました。

これらの決議・意見書は第2回定例会に向けて調査研究し、両会派ですり合わせたものです。

決議には1部分共産党からの意見で修正、意見書は1部分自民党からの意見で修正を掛けています。

なお、立憲民主党と無所属の会は、一言一句修正することなく可決に賛成しています。


豊島区議会HP「令和2年第2回定例会可決した意見書・決議」

http://www.city.toshima.lg.jp/368/kuse/gikai/ikensho/h28-01/2006170901.html


経緯や提案理由説明などの内容については、細川議員のblogに記載しています。

細川議員blog「性暴力の根絶を目指す決議、性犯罪に関する刑法規定の見直しを求める意見書など可決 R2第2回定例会」

https://ameblo.jp/hosokawamasahiro/entry-12604958994.html


◆要望2 性暴力に対し、どのような取り組みを行っていくのか指針を示すこと

⇒要望1の回答と同様です。


◆要望3 議会内外で、議員のセカンドレイプや人種差別・ヘイト発言があったとき今後どのように対応していくのか、指針を示すこと

⇒第2回定例会の卜沢さんからの請願、記2と同様の内容です。審議の中で議長や議会事務局へプロセスを確認した通りです。


◆要望4 この件に対する豊島区議会議員の見解について、各議員よりしっかりと意見を発信すること

⇒本メールで、都民ファーストの会豊島区議団・民主の会に所属する7名全員の総意として回答させて頂いております。


都民ファーストの会豊島区議団・民主の会

細川正博(幹事長)、里中郁男(副幹事長)、永野裕子、河原弘明(副議長)、星京子、中澤まさゆき、元谷ゆりな

 

 

 

【立憲民主党豊島区議団】

先日の本会議では賛成多数でト沢さんの請願が可決されて本当に良かったと思っています。7月8日から自分もくつざわ議員の意を受けた方からの電話やメール攻撃にさらされ、ト沢さんの痛みを身をもって体験することになりました。

7月15日の議員協議会では議長からくつざわ議員に対し、かなり厳しい内容での注意が行なわれました。議長から請願者に対しての謝罪が求められたにもかかわらず、それを拒絶したことによるものです。議長選挙で自ら投票した議長からの要請を拒絶するなど、普通の感覚では理解できません。今後くつざわ議員がどの様な発信をしていくのか予断は許しませんが、問題と思われる言動があった場合はしっかりと議会で取り上げられるという前例が作れて良かったです。

区議会議員としての発信となれば、その発信によって傷つく人や気分を害される人がいれば大きな問題です。反対討論ではYouTubeやTwitterにおいて発言が削除されていないことを根拠にしていましたが、区議会議員としての発言だから問題なのです。同様の発言を続けていきたいのであれば、議員を辞職すべきです。

相手が暴力と感じればそれは暴力であり、差別と感じればそれは差別なのです。そのことをこれからも豊島区議会の構成員の一人として肝に命じて活動をしていきたいと思っております。  

立憲民主党としま 幹事長 古堺としひと


【自民党豊島区議団】

ト沢様よりご連絡のありました、各議員の意見表明に関して、私たち自民党豊島区議団の統一した意見を申し上げます。

私どもの意見としましては、請願についての審査時にも申し述べましたように「SDGsの実現に向け「誰一人取り残さない」まちづくりを推進する決議」並びに「性暴力の根絶を目指す決議」、そして国の各機関へ提出されました「性犯罪に関する刑法規定の見直しを求める意見書」の内容に包含されております。また、今後策定予定の「虐待と暴力のないまちづくり宣言」をさらに発展させた「街づくり宣言」にも私たちの意見が包含されるものと確信しています。

区民の皆様方にとって安全安心な豊島区となるように自民党豊島区議団一同、今後も活動してまいります。

【公明党豊島区議団】

表記の件につき公明区議団の意見を申し上げます。

●性暴力、セカンドレイプについて

・性暴力やセカンドレイプについては、許されることではありません。断固反対の立場です。

・平成26年、27年の虐待と暴力のない街づくりは我々が提案しました。又、国に対して

「性暴力被害者のためのワンストップ相談窓口」実現への意見書提出にも取り組んできました。

・公明党は結党以来、平和の党、人権の党として国民と様々な差別問題解消に取り組んできました。

・21世紀は「女性の世紀」として、公明党議員は全国3000名のうち、女性は1000名を数え

女性の視点から、母親の視点からの政策を提案し推進し様々実現してきました。

・例えば、災害時の避難所運営に女性の視点を重視し、運営面、備品面を見直すことを推進。

・更に、豊島区の重要政策を決定するための「審議会」に女性の割合が低すぎることを議会で

取り上げ、この数年で立ち上がった審議会に女性の割合が増加。例えば、「防災会議」では

従来は女性は2名しかいなかったところ、現在では10名の女性に審議委員になっていただいています。

●差別発言について

・先の区議会定例会で我々から「SDGs-誰一人取り残さないまちづくりの決議」を提案し全会一致で可決し、

区全体として差別のないジェンダーフリー社会を目指すこととなりました。

・したがって、「中共武漢肺炎」など、外国を侮蔑するような、違いを認めない言動には断固反対の立場です。

・そもそも公明党は平和の党として東アジアはもとより、米ソ、欧州、アフリカと対話を通じながらの友好拡大に

取り組んできました。特に、日中国交正常化における公明党、支援団体の役割は誰もが認めるところであり、我々は

先達の日中の金の橋を更に強固にしていきます。と同時に、世界各国と更に友好拡大に取り組みます。

 

●この度の卜沢彩子様の勇気あり行動で、区議会が一致して、差別発言反対の立場を確認できた事に感謝いたします。

また、「請願者の住所をおさえている」と勇気を出して請願を出された女性に恐怖感を与えた言動は許せるものではありません。

このような請願・陳情権を揺るがすことがないよう注視していきます。

 

今後とも、区政に対しまして、更なるご意見、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

 

公明党豊島区議団 幹事長 根岸光洋・副幹事長 木下 広


【共産党豊島区議団】

 
卜沢様への回答

以下の4項目について、日本共産党区議団4名の議員の意見として回答いたします。

 

1豊島区議会が、性暴力、セカンドレイプや人種差別・ヘイト発言に対して反対する姿勢を明確に示すこと。

2性暴力に対し、どのような取り組みを行っていくのか指針を示すこと。

3議会内外で、議員のセカンドレイプや人種差別・ヘイト発言があったとき今後どのように対応していくのか、指針を示すこと。

4この件に対する豊島区議会議員の見解について、各議員よりしっかりと意見を発信すること。

 

昨年12月、ジャーナリスト伊藤詩織さんの民事裁判勝訴を受けての、くつざわ亮治豊島区議会議員の一連ツイートは、性暴力被害者の人権を踏みにじる発言であり、議員として許されない行為だと考えます。ご本人からは、2月12日議員協議会で「誤解を招いた」「区議会議員や事務局にご心配をかけた」などの「発言」はありましたが、豊島区議会として「性暴力やセカンドレイプは許さない」姿勢を示すため、わが党は3月17日の本会議で立憲としま、無所属の会や一人会派の議員とともに、「あらゆる性暴力の根絶を目指す決議」を提案、賛成討論も行いました。賛成少数で否決されたのは、とても残念なことでした。

 国連は、セクハラ、性暴力、DV等を「女性に対する暴力」と規定し、女性差別撤廃のために対策を抜本的に強化すべきだとしていますが、日本はこれらの法整備と被害者への支援体制がきわめて不十分です。

区議団は、性暴力はもちろん、性暴力被害者への周囲からの発言や対応で被害者が更なる心理的・社会的ダメージを受ける二次被害(セカンドレイプ)も大きな問題であり、それを含めて性暴力をなくすことが必要だと考えます。

6月16日本会議で、改めてわが党も含む全会派(豊島区議会では二人以上を「会派」と呼びます)が提案者となって、「性暴力の根絶を目指す決議」「性犯罪に関する刑法規定の見直しを求める意見書」が提案され、賛成多数で可決されました。

これにより、豊島区議会として、性暴力、セカンドレイプについて反対する姿勢が示されたことと考えます。

 

さらに、国籍や民族の違いを理由に、人権が制約されたり、差別されたりすることがあってはなりません。ヘイト発言も許されません。多様性を認めあいながら共生する社会をつくることが重要です。この間、外国人に対する聞くに堪えない差別発言と扇動活動が繰り返されたことから、後当事者の切実な訴えと関係者の努力が実を結び、本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取り組みの推進に関する法律(いわゆるヘイトスピーチ解消法)が2016年5月に成立しました。法務省HPには、「ヘイトスピーチ解消法第2条が規定する『本邦外出身者に対する不当な差別的言動』以外のものであれば,いかなる差別的言動であっても許されるとの理解は誤りであり、本邦外出身者に対するものであるか否かを問わず,国籍,人種,民族等を理由として,差別意識を助長し又は誘発する目的で行われる排他的言動はあってはならないものです。」とあるのです。

日本共産党は、ヘイトスピーチの根絶は、日本国憲法の精神が求めるところであり、日本も批准している人種差別撤廃条約の要請と認識しています。ヘイトスピーチ解消法も力に、ヘイトスピーチを社会から根絶していくために、政府、自治体、国民が、あげてとりくむ必要があります。

 今年6月16日区議会本会議では、「SDGsの実現に向け『誰一人取り残さない』まちづくりを推進する決議」をわが党も含めた全会派が提案者となり、全会一致で可決しました。

SDGsでは目標10に「人や国の不平等をなくそう」を掲げ、国籍や人種、言語や宗教、習慣などによる差別はこれを認めず、多様な文化や生活習慣を受け入れ、尊重することが求められています。

「SDGsの実現に向け『誰一人取り残さない』まちづくりを推進する決議」は、「人種差別・ヘイト発言に対して反対する」表明と考えます。わが党は、今後も、差別やヘイト発言について反対する声明を出すことについて、様々な場面で引き続き努力していきます。

 

 今後の性暴力に対する取り組みの指針についてです。

第二回定例会初日の6月16日、豊島区議会は、「性暴力の根絶を目指す決議」「性犯罪に関する刑法規定の見直しを求める意見書」を可決しました。

決議では「また、その後の過程において、周囲からの発言や対応で被害者が更なる心理的・社会的ダメージを受ける二次被害も大きな問題であり、このような被害があることも併せて啓発し、性暴力の根絶を目指すことが重要である。」とし、「豊島区議会は、刑法をはじめとする法規・施策が性被害当事者の実態に即したものとなるよう推進し、性暴力の根絶を目指すこと」を決議しました。また、意見書では、「国会及び政府に対し、性被害の実態に即した制度実現のため、性犯罪に関する刑法改正の議論において、下記の見直しを行うよう要望する。」として、平成29年の法改正時に積み残しとなった議論について再検討して、性被害当事者の実態に即した法改正に取り組みこと」などを要望しました。

今後は、「子ども・若者を性暴力の被害者にも加害者にもしないために、相談体制の充実、学校教育での性教育と幅広い啓発活動を強化する。JKビジネス、AV出演強要など、子ども・若者が性被害のリスクにさらされていることから、子どもや女性を性の商品化するビジネスの法規制と相談や啓発の体制を強化する」ことも必要と考えます。

また、この間、「#MeToo」運動やフラワーデモなど、性差別や性暴力の根絶を求める新たな運動が全国に広がっています。声をあげた人を孤立させず、当事者の声をよく聞き、切実な要求実現へ、力を尽くしていきます。

 

私たち、区議会議員は公人であり、区民の付託を受けた区民の代表として、高い倫理感と責任をもって議員活動を行っています。

 議会内つまり本会議や委員会などで、セカンドレイプや人種差別・ヘイト発言があったときには、議長や委員長が注意をすべきで、議事録からの削除もすることができます。

議会外の発言については、昨年末のくつざわ議員のツイートについて、当初「議長としては議会外の発言について注意はできない」「請願陳情が出されないと議会で議論ができない」という対応がされ、また、その後も議会内で十分な議論がなされなかったことから、結果として豊島区議会で「性暴力の根絶を目指す」「セカンドレイプ発言に反対する」という誰もが目指す必要のある内容にもかかわらず「あらゆる性暴力の根絶を目指す決議」が否決されてしまいました。このことが、性暴力被害者や支援者に大変なショックを与えてしまい、痛恨の極みです。

 今回、「議員による差別発言やヘイトスピーチへの対応を求める請願」の審査の中で、豊島区議会として、議会内外で議員による差別発言やヘイトスピーチにあたると思われる発言があったとき、区民からの声が寄せられたなど、必要があると認められる場合には、その内容を確認するために、議長が当該議員からヒアリングを行うなどで対処する、ということが確認されました。まずは一歩前進と考えます。

 今後は、あらゆる差別やヘイトのない社会をつくるために、差別やヘイトについての学習会の実施や、その他啓蒙活動にも取り組んでいきたいと考えます。

 なお、本請願にかかわって、くつざわ議員がSNS上で「請願者の住所と氏名を把握している」と投稿したことで、請願者は「身の危険を感じた。区民への抑圧だと感じた」と陳述し、マスコミもこのことを大きくとりあげました。公人である区議会議員が請願者に怖い思いをさせることは、あってはならないことであり、また、憲法に規定されている請願権を守る立場にあることは言うまでもありません。

 これについては、7月15日の議員協議会で議長より、「憲法にも規定されている請願権を奪ってしまうようなことにもなりかねませんので、今回の件は、議会を代表する正副議長として非常に残念に感じております。くつざわ議員におかれましては、これまで申し上げたことを踏まえまして、今後は、慎重な行動をお取りいただくよう、正副議長から強く申し上げます」との発言がありましたことを、付け加えます。

 以上です。


【無所属の会】

私たちはこの問題が昨年12月末に起きた直後より、深刻で看過できない問題だと捉え、同じような問題意識を持つ議員とともに、3月議会に「あらゆる性暴力の根絶を目指す決議案」を出すなど積極的に動いてきました。今回、時間はかかりましたが、全会派一致で「性暴力の根絶を目指す決議」、「刑法規定の見直しを求める意見書」、「議員による差別発言やヘイトスピーチへの対応を求める請願」が可決されたことにより、豊島区議会は「あらゆる差別を許さない」「言葉の暴力にもきちんと対峙する」という姿勢を示せたと思います。

今後は、これを現実社会の中で実現していくためには、何が必要なのかを日々考えて、あらゆる機会をとらえて取り組んでいきたいと考えています。

(無所属の会・幹事長/わがい哲代、副幹事長/塚田ひさこ)

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塚田ひさこ(無所属の会)

性暴力については、「黙っている、無関心でいることもまた暴力である」ことを改めて考えました。引き続き性暴力のない社会の実現を目指し、議員としてまた一人の女性として活動と発信を続けていきます。なおこの件については、webマガジンの連載コラムにおいて、この問題の経緯や背景がわかるように、連続的に言及してきました。

・否決された豊島区の「あらゆる性暴力の根絶を目指す決議」

https://maga9.jp/200401-3/

・「性暴力の根絶を目指す決議」が可決! 市民が議会を動かした
https://maga9.jp/20200619-1/

・「議員による差別発言やヘイトスピーチへの対応を求める請願」の可決を巡って起きたこと 
https://maga9.jp/200722-1/


【豊島区無所属元気の会】

沓澤議員のツイッターにおけるの性暴力・セカンドレイプに値する発言およびそれに端を発する豊島区議会での決議・請願における一連の件に関し、豊島区議会として、またその構成員たるいち豊島区議会議員(および会派・豊島区無所属激のの会)としての意見表明

 

豊島区議会無所属元気の会、豊島区議会議員小林弘明として、本件について次の意見を表明します。


1.今回の件に端を発した、沓澤議員の伊藤詩織さんへの発言や「性交承諾書」のツイートに関する件は性暴力被害者へのセカンドレイプに十分値する内容であり、非難されるべき発言です。

2.議会外の発言ということで、「選挙を経て選ばれた議員であるから、発言は自由になされるべき」という意見もよく聞かれますが、セカンドレイプや排外主義的な発言(ヘイトスピーチ)での人権を侵害する発言まで許されるわけではありません。

3.ましてや、議員の立場として公衆に向けて発信された言葉であれば、本人はもとより、同じ豊島区議会の一員として対応を問われるのはある意味で当然でもあります。

4.その点、否決された「あらゆる性暴力の根絶を目指す決議」には、発言を規制する意図や特定の個人を貶めるためだけに行われたものではなく、「豊島区議会として性暴力やセカンドレイプに反対する姿勢を示すこと」「性暴力に対し、どのような取り組みを行っていくのか指針を示すこと」が本質であり、また主眼の決議であると捉えており、賛成したものです。

5.そうした点が伝わらず、議論が不十分なまま否決されたことは遺憾でした。

6.翻って、翌定例会での「議員による差別発言やヘイトスピーチへの対応を求める請願」は、「豊島区議会として性暴力やセカンドレイプに反対する姿勢を示すこと」「性暴力に対し、どのような取り組みを行っていくのか指針を示すこと」により焦点があたっており、全面可決にいたったことは、SDGsを含む先進的な取り組みを行う街・豊島区として、また一区民としてそのことを誇らしく思います。

7.今回、排外的発言が議員から発せられたことがわかった場合、豊島区議会としてどのように対応をするか明確でなかったことが課題として浮き彫りになり、その点が多くの議員の意思で可決され、明確化されたことは、豊島区議会としても、今後全国で同様に発生するであろう同種の事案に対しても、前進であると考えます。

8.今後も、「豊島区は、セカンドレイプはもちろん、あらゆる性暴力を許容する街ではない」という立場・姿勢で、議会審議や議員活動はもちろん、行政に関する同種の事案の発生に対して、考え・態度を明確化してゆき、情報発信をすること、組織の自浄作用や立場の明確化が行われるよう促していきます。


以上


豊島区無所属元気の会

豊島区議会議員 小林弘明


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