大学は学費を減額せよ

大学は学費を減額せよ

開始日
2020年4月14日
署名の宛先
同志社大学
このオンライン署名は終了しました
2,688人の賛同者が集まりました

この署名で変えたいこと

署名の発信者 K kagema

「新型コロナ感染症拡大の学生生活への緊急影響調査」

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfg7Iwjb9gLsO3Fe0RI0fmySWWjMGdUtLt_kinR5FEUR3-sdw/viewform

English (old version )↓

https://twitter.com/kagema44/status/1253263709037715456?s=21

※署名される同志社大学の学生の方は住所の欄のペンマークから自由記述の欄に所属学部(学科)回生を記入してください。(あくまで人数のカウントのためです)

 

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響拡大にともなう同志社大学の対応について以下の通りに請願する。

 

請願要旨


 本請願は主として同志社大学(以下、「本学」とする。)に学費の減額を求めるものである。

 新型コロナウイルス感染症(以下、「新型感染症」とする。)の感染拡大により、本学では、2020 年度春学期に様々な臨時措置をとることとなった。例えば、授業開始日の延期及びオンライン授業への移行、キャンパスへの一時立ち入り禁止、大学図書館の閉鎖など、これらの対応は、新型感染症への対策として至極妥当なものといえる。しかし、従来通りの教育を受けることができない状況にもかかわらず、学費は据え置かれている。

 本学では5月11日まで、学内への立ち入りが禁じられ、それ以降の授業は、オンライン講義に移行することが決定している。つまり、春学期の計6ヶ月の内、少なくとも1ヶ月程は移行期間となり、授業の質が担保されていない。また、オンライン講義は通常の対面授業と比較し、教員及び学生双方の教育環境の質の低下が懸念され、それに加え学生は、大学施設を利用できないことにより多分な不利益を被ることとなる。

 そのため、以下に、学生に対する教育・研究環境整備のための新たな措置を請願し、現状の本学の措置においても、不十分なものについては改善を要求する。

 なお、本請願は2020年4月15日から、授業料半額・教育充実費免除・実験実習料免除の内容でオンラインにおいて署名を募った。2020年5月6日の午後5時までに集まった署名についての賛同者リストを別途添付する。

 

 


項目別要求


1)学費の内、前期授業料の減額をすること

2)学費の内、前期教育充実費と理系学部などにかかる前期分の実験実習料の免除を すること

3)同志社短期貸付金など大学が行う奨学金を拡大・増額すること

4)来年度春学期までに限定した休学費免除をすること

5)臨時措置により延期された健康診断等の実施に努めること

6)証明書発行手続きの簡便化すること

7)新型感染症に関する本学の重要決定をメールによって通知すること

8)入校制限の措置が延長された場合、本学図書館の一時的開室をすること

9)請願署名人と担当者とのヒアリングの場を設定すること

 


各論


1)授業料について


◯大学のサービスを従来通り受けることができないために、授業料減額を求めるほかに、災害補償的措置、つまり新型感染症を全国で同時多発的に発生している大規模災害とみなし、学生の経済的困窮の解消のために授業料減額などを求める。

 

 本学が、教員に対し、現在実施しているオンライン授業のガイドラインを提示しているかについて、学生側からそれを把握することが難しい。そのため、教員自身の判断による代替的なオンライン講義の対応に学生は右往左往している。

 よって、本学は、具体的なオンライン授業形態などをまとめたガイドラインを作成し、教職員及び学生に広く通知することを求める。さらに、以下の4類型を参考に、授業の方式を類型化し、どれに該当するかを各教員になるだけはやく発表させるように求める。


 例えば、中央大学では、すでにオンライン授業の4類型を提示している。


①双方向型授業・・・教員と学生がインターネットを介して繋がった状態で、リアルタイムに音声や動画で行う授業

②動画配信型授業・・・授業を録画したビデオを視聴して、別の手段(メールや掲示板等)で質問や議論を行う授業

③資料配信型授業・・・ナレーション付きの講義資料(パワーポイント等)を視聴して、別の手段(メールや掲示板等)で質問や議論を行う授業

④自習中心型授業・・・教科書による自習、演習などを中心として、別の手段(メールや掲示板等)で質問や議論を行う授業

 


オンライン講義において学生に不利益となる事象が生じている。

以下にその概要を列記する。


 ①課題提出における手続きの不統一による混乱


講義において課題は、DuetまたはE-classによる提出が指示されており、不便を強いられている。提出をどちらかに統一するなどの対策が急務である。例えば、Duetのメッセージはブックマークのような機能もなく、ひとたび既読となればメッセージが埋もれてしまうことも少なくない。

 

 ②明白に質の低下が指摘されうる授業の存在


 

「資料をアップロードして、レポートを提出させる」「板書が不可欠にもかかわらず、資料配布による」「語学等の小テストが実施できない」などの講義も散見されている。先述した中央大学のオンライン4類型に照らすと、現状、学生が「対面授業よりも質が低下した」とみなしている講義の多くは③もしくは④が多いと考えられる。これらは、対面講義時よりも質が低下していることは明らかである。これでは、大学に対し、学費を全額払うに値する講義であるとは言い難い。

 

 ③オンライン授業受講のための環境が学生の経済的事情に依存すること。


 通信環境の整備によって、学生が経済的負担をしなければならない可能性がある。また、すでに通信環境が整っている場合であっても、パソコン・タブレットなど機器のスペックが不十分であれば、新たな設備投資を迫られるなどの経済的負担に関する声が上がっている。

 


 ④実習系及びフィールドワークなどを伴う講義を開講することができないこと。


 詳しくは「2)教育充実費・実験実習料」の項目に譲るが、学内研究室を使用する実習系講義ないしフィールドワークなどを伴う講義は、開講することができず、今後も開講の見通しは立たないと考える。これに関しては、オンライン講義での代替は困難である。


ーーーー


 独立行政法人 日本学生支援機構の『平成28年度学生生活調査』によると、学生の収入状況について(【全体版】7-8頁より引用)、「収入総額では、大学(昼間部)・・・(中略)・・・及び修士課程については前回調査に比べて減少している。」とあり   その内訳を見ると、全ての学校区分において、「金額及び収入総額に占める割合のともに、アルバイトが増加している一方、奨学金が減少しており、修士課程以外においては、家庭からの給付についても減少している」とある。新型感染症の流行拡大に伴い、学生のアルバイトの機会が減少していることが予想され、また家庭からの給付(いわゆる「仕送り」にあたる。)に期待することも難しいであろう。

 

 なお、改正新型インフルエンザ等対策特別措置法(令和2年法律第4号)第32条第1項に規定されている緊急事態宣言が全国に発出されている。同項には「国民の生命及び健康に著しく重大な被害を与えるおそれ」と明記されていることから、災害保証的措置をとることが求められる。そのため、学生に向けての一時的な経済的支援として、授業料の減額をすることにより、負担を軽減する効果があると考えられる。

 

 

 

2)教育充実費・実験実習料について


 教育充実費・実験実習料については、減免ないし返還の措置を求める。 原則立入禁止のため、入校は研究の維持管理のため一部の者に限定されており、学生は大学構内に立ち入ることができない。そして、あくまで研究の「維持管理」が目的であることから、学生及び教員、研究員の研究活動あるいは論文執筆が前進することは考えにくい。


 【理系学部】

実験実習料として年間約10から15万円を納入している。とりわけ、学内で実施する実験実習は、オンライン講義では代替できないものであるから、春学期分についての減免ないし返還を要求することは妥当である。


 【文系学部+理系学部】

・入校禁止のためにDoKoDeMoプリントが使用できない。

  -年度末まで、と有効期限が限定されており、一定枚数の印刷権限を学生に付与するものである。これを利用することができないため各講義に関する論文や参考資料などの印刷は全て学生負担となっている。

・学内のWifi環境が利用できない。

  -

・大学図書館が利用できない(8)の項目に譲る。)


 などから、何かしらの措置が必要であると考え、本請願では授業料等の減免、もしくは返還により経済的負担の軽減を求める。

 

〔2020年4月29日 本学決定に対する補足〕


 本学はWi-Fiルーターを貸与を決定している。これは必要な緊急措置であることは認める。しかし、対象者は限定され、かつ有料である。これは、全学生のうちの一部の救済にとどまっており、公平性の観点から、全学生に対する臨時措置が求められる。入校制限やオンライン授業の移行にあたって、公平性を担保する施策が他になければ、授業料等の減免ないし返還は妥当な措置である。

 


3)大学が行う奨学金の拡大増額について【本学の決定通知に対する追加請願】


 2020年4月29日に発表された、「同志社大学奨学金特別枠新設や同志社短期貸付金の拡大(以下、「本学29日決定」とする。)」は、現行制度の利活用であり、本学に対し一定の評価をすることができる。以下の記述は、4月29日以前の請願の改訂版であり、本学29日決定に対する追加の請願と位置付ける。


 ①同志社短期貸付金を、増額し「給付型」奨学金とすることを求める。


 新型感染症の収束を予測することは困難であり、長期的(2020年4月1日から起算して12か月)視点、つまり今後1年以内の「安全・安心」な学生生活への配慮が求められる。本学29日決定に、「短期」の定義が見当たらず、具体的請願は難しいが、長期的な視点から学生支援の対応を求める。また、金銭面などの重要決定した際には、ホームページやメールで学生に広く周知させるように求める(7)の項目に譲る)。

 

4)休学在籍料について

 

 新型感染症による緊急事態においては、従来通りの納入をさせるべきでなく、2020年度秋学期と2021年度春学期の休学在籍料の免除を求める。


 

 新型感染症の影響により学習・研究活動が著しく停滞しており、従来の標準修業年限を想定していた履修計画が破綻し、今後の予測も立たない状況である。本学には、学位論文に一定の水準が必要な者、あるいは留学を強く希望する者など多種多様な学生が在学しており、彼らは休学、留年、退学を検討していることも少なくない。休学在籍料について、半期で6万円(つまり、1か月に換算すると1万円である。)を納入しなくてはならない具体的根拠をご提示いただきたい。


5)健康診断など学生にかかる行事について


〇現段階で延期になっている健康診断への対応


 学生の健康維持のため、健康診断の実施は従来通り本学の負担において実施すべきと考える。それゆえ、原則学生に金銭的・地理的なハンディをさせないようにするよう求める。例えば、本学部政策学部が実施する「TOEIC ® L&R 公開テスト の受験費用補助」を援用した措置をあげることができる。具体的には、本学担当部局が、健康診断の受診料の上限を設け、学生側は、健康診断書の原紙と受診にかかる領収書等の必要書類の複写を提出する手続きをとり、そののちに返還するものである。

 

6)証明書の発行について


 各学部・研究科は証明書発行について、「郵送対応」つまり郵送費用は学生負担の上、所定の規定に沿って、証明書発行を運用しており、通常と同じ扱いになっている。これを、当面の間(少なくとも春学期終了まで)、送料を本学が負担するように求める。


 また、これを機に、紙媒体でのやり取りをやめ、オンラインで申請・入手を可能にすればペーパーレス化も促進される。例えば、京都大学が行っているようにコンビニエンスストア等で証明書の発行を可能にするなどの方法もある。


 特に就職活動をする学生は、企業などから在学証明書等の提出を求められることが多い。企業によって、大学在籍の証明書の提出を指示するタイミングは異なるため、学生としても、何度も証明書発行を申請せねばならず、送料等の負担も大きくなってしまう。就職活動の状況は悪化しているにもかかわらず、これまでかかるはずのなかった負担まで学生が負うとなると、益々学生のおかれる状況は厳しいものとなる。オンライン対応を速やかにできない場合は、送料を大学が負担するなどの対応をしていただきたい。

 

 

7)新型感染症に関する本学の重要決定をメールによって通知すること

 


  新型感染症にかかる重要な決定や措置については、大学ホームページに明記の上、さらに学生にメールにて骨子を知らせることを求める。ホームページでの公表のみでは学生への周知が遅延したり、徹底が不十分であることが考えられる。特に、本学29日決定は、重要事項にあたると考え、周知徹底が不十分な事例として提示する。

 

 学生は、講義開始の延長や履修登録期間の変更について、本学のホームページ及びDUETからの情報取得するにとどまる。なお、これまでメールによって入校制限等の重要決定が通知されたのは、2020年4月10日の一度のみである。


 新型感染症による一番の被害者は2020年4月から入学した「新入生」に他ならない。新入生は、本学の窓口で行っていたやり取りや活動、対面講義などの平時の動きを知ることができない。また、日本語が母語ではない留学生に対しての配慮も忘れてはならない。本学には留学生が多数在籍するため、通知メールには和文とともに、英文も同封し、周知徹底に努めることが求められる。

 

8)今後の大学図書館の利用について


 新型感染症対策に十分留意した上で限定的開室を求める。


 オンライン講義に移行したことにより、従来よりもレポート等の課題提出が増加している。また、研究のための図書館利用は必須である。参考文献を学生自身で調達すると、経済的負担も大きく、また入手が困難な資料も存在する。図書館が利用できないことは、学生のみならず教職員についても講義準備等のために不都合が生じていると考えられる。

 

 そこで、5月12日以降、非常事態宣言が解除されず、学内への立入禁止が延長された場合に、大学図書館(今出川図書館とラーネッド記念図書館)の本学の教職員・学生の限定的利用を求める。具体的には、学術情報課利用支援係を窓口とし、メールでのやり取りを行う事前予約制で、図書の貸出及び禁帯・貸出資料の複写のみ対応することとし、利用日時及び開室時間も限定する。コロナ禍における図書館運営については、一橋大学図書館を参考にすることができる。

 


9)ヒアリングの場の設定すること


 本請願を担当部署は受理した後、その旨の返答を必ずおこなうこと。さらに、請願署名人と担当者(最終決定権者たる学長を含む)とのヒアリングの場を設定し、説明責任を果たすことを強く求める。


 なお、時勢を読むことが難しいため、対面でなくオンラインでのヒアリングの場の設定も想定するものとする。請願署名人は、そのヒアリングの内容を公開し、署名賛同していただいた方に説明責任を果たす義務がある。

 一方的に一斉配信メールやDUETで情報伝達するのでなく、「学生本位」、当事者の声を聞く対応をしていただきたい。

 

 

最後に


 本学の始祖ともいえる同志社英学校の開校以降、講義は当然のように対面式で行われてきた。学友や教員と同じ空間で学ぶということは、新島襄が伝える”conscience”の訳語としての「良心」、つまり内なる声との対話のみならず私と他者と「共に知る」という意味での「良心」にとって大変重要な役割を担う環境であったはずである。だが、新型感染症という荒波を受け、これまで当然のように享受してきたこのような環境が失われ、新入生においては現在志を同じくする仲間と繋がる機会を持つことさえ難しい。また、このような状況でオンライン授業という選択を行ったことにより本学の教職員各位の業務量が膨大になっていることは想像に難くない。その中において、新型感染症に対する本学の措置には、敬服の念に堪えない。篤く御礼申し上げる。その上、ご多忙なことは重々承知しているが、是非とも「学生」についても留意していただきたい。それこそが「一国の良心」たる人物を養成するために、開学した同志社のあるべき姿であろう。


 暗雲が垂れ込める時勢の中、光も見えてきている。例えば、障がい者が自宅から容易に講義や演習に参加できる。あるいは、子どもが家にいるなどして通学し授業を受けることが困難な学生も聴講できる。高齢者も容易に通学できるようになるであろう。本学のオンライン講義という新たな設備整備により、障がい・年齢等を超越したインクルーシブ的な新しい大学教育が可能となる。その足がかりを模索しているという見方もできよう。


 「同志社大学設立の旨意」には、このような一節がある。「其生徒の独自一己の気象を発揮し、自治自立の人民を養成する(原文ママ)」と。さらに大学の名前である「同志社」には、"志を同じくする個人の約束による結社"を含意とし、学生自身で考え、自身の言葉で語ることが本学の建学精神の一つであると解釈できる。

 請願署名人は、別紙記載の通り「Change.org」での署名を募った。署名には本学の学生はもちろんのこと、他大学の学生や関係者にも賛同していただいた。そして、本学の請願署名人のみならず、学生により他大学でも署名活動が始まり、大学に対する請願の提出も見受けられるようになった。当事者たる学生が声をあげ、担当部局にその声を届ける。これは「自治自立の人民を養成」する、理想とされる民主主義のかたちではなかろうか。是非とも賛同していただいた一人ひとりの重みを感じ取り、学生本位の良心をもった対応を強く願う。そして、我々が新型感染症に打ち勝ち、大学構内に入り、講義を聴講し、同志と語り合う。あるべき日常を取り戻す一助になることを希求し、本請願を締めくくる。 


以上

 

このオンライン署名は終了しました

2,688人の賛同者が集まりました

このオンライン署名をシェア

このオンライン署名のQRコードです。スマートフォンなどの画面上で表示させるほか、ダウンロードしてチラシやポスターなどの印刷物に使うこともできます。QRコードをダウンロードする

意思決定者(宛先)

  • 同志社大学