大学で在日朝鮮人の民族名使用を保障する措置が講じられることを求めます。

大学で在日朝鮮人の民族名使用を保障する措置が講じられることを求めます。

開始日
2021年5月6日
署名の宛先
駒澤大学
署名活動成功!
3,570人の賛同者により、成功へ導かれました!

この署名で変えたいこと

署名の発信者 自身の民族的ルーツを積極的に表明できる環境づくりを求める大学生連絡会

#大学は自身の民族的ルーツを積極的に表明できる環境づくりを

「大学で在日朝鮮人の民族名使用を保障する措置が講じられることを求める署名」

《재일조선인의 민족명사용을 대학에서 보장할것을 요구하는 서명》(※1)

<Petition calling to demand Komazawa University take necessary measures to ensure an environment where ethnic identity and its expression are allowed and respected. >(※2)

※1 조선어 https://drive.google.com/file/d/1cE60SQpIvfHGMz8VIQwU_zb2-ZNpZh4o/view?usp=sharing

※2 English https://drive.google.com/file/d/1AmGOyCpUXWPjOs-WupnEpLnmGfc5cKy3/view?usp=sharing

 『毎日新聞』2021年3月27日付報道によれば、駒沢大学に在学する在日朝鮮人の学生が2017年に、学生証の記載を日本名(通称名)から民族名(本名)に戻そうとしたところ、大学側はその申し出を拒否し、後に本名への変更の条件として学生側に「お詫び」を求めるという事件がありました。これは在日朝鮮人をはじめとする民族的マイノリティーに対する大学側の無理解を露呈したものであり、必ず撤回されなければなりません。

https://mainichi.jp/articles/20210327/k00/00m/040/114000c

△駒澤大学教務部・連絡先
Tel:03-3418-9108
Mail:koho@komazawa-u.ac.jp 

 駒沢大学は、本名へ戻そうとした学生に「お詫び」を求めたこと、在日朝鮮人をはじめとする民族的マイノリティに対する無理解を謝罪し、今後、同様の事例に対して、通称名から本名へ戻すことを無条件に認めてください。

 また、大学で在日朝鮮人の民族名使用が選択として保障されるためには、民族的マイノリティーに対する無理解や民族差別を無くすための措置・対策が必要となります。

 大学は、在日朝鮮人をはじめとする民族的マイノリティーに対する理解の促進、民族差別の防止、自身の出自を積極的に表明できる環境づくりのための各種措置・対策を講じてください。

――なぜ、在日朝鮮人が日本名(通称名)を使うのか

 在日朝鮮人が日本の名前を使うようになったことは理由がないことではありません。日本の朝鮮植民地支配(1910-1945年)の過程、その前後で、生活の糧を奪われるなど、やむなく日本に渡航した人々こそが在日朝鮮人でした。

 日本に渡った在日朝鮮人は生きるために日本名を強いられ、日本名を名乗らねば働いたり、生きていくことが困難でした。日本の敗戦/植民地支配からの解放後も日本に残らざるを得なかった在日朝鮮人は、厳しい民族差別のなかで生きるために、通称名(日本名)を使用せざるを得なかったのです。「朝鮮名か、日本名か」という葛藤自体が、在日朝鮮人だけに押しつけられている民族的現実の反映だといえます。

 さらに、日本での民族教育機関に対する差別的な措置は続いており、その結果として、3〜5世になる若い世代の在日朝鮮人が自身の民族的ルーツについて学び、肯定的に本名を名乗ろうと考える契機すら保障されていない現状があります。

 現在、国との裁判が行われている「高校無償化」排除問題、地方自治体による朝鮮学校への補助金カット、外国人幼稚園に対する「幼保無償化」制度からの排除などの問題によって、こうした傾向は一層強まっているといえます。

 在日朝鮮人という存在が生まれ、日本名(通称名)を使うようになったのは、植民地支配、民族教育差別などの朝鮮人に対する抑圧政策と日本社会における無理解・民族差別の結果です。いまも在日朝鮮人は自ら積極的に民族的ルーツについて考えたり、名乗ることが困難な状況にあるのです。

 本名(朝鮮名)を名乗るかどうかは、本人の意志決定・選択が尊重されなければならず、登録する当局側の無理解で通称名を選択している在日朝鮮人に朝鮮名の使用を一方的に強制することは、当然許されません。ただ、より本質的には、本名を名乗ることに抵抗を感じたり、そのきっかけすら与えられない状況こそが根本的に解消されなければなりません。

――なぜ本名を名乗るために「お詫び」をしなければならないのか

 こうした点をふまえたとき、大学時代に民族的ルーツについて学び、自覚する過程で「朝鮮人として誇りを持って生きたい」と考え、日本名が記載されていることを苦痛に感じるようになった学生が、通称名から本名へ戻すという選択は当然尊重されなければならないことではないでしょうか。

 しかし大学側は学生に、「『通称名使用願』提出時においては『中途において変更することは認めない。』という条項を承諾していたにもかかわらず、2年後にこうしたお願いをすることについては深くお詫び申し上げます」という一文の書かれた「本名使用願」を提出させました。

 駒沢大学は、在日朝鮮人をはじめとする民族的マイノリティーが自身のルーツを積極的に表明できる環境づくりのための措置を講じるどころか、むしろ本名を名乗るための「お詫び」を強制したのです。駒沢大学は、「名前の選択一つでここまでしなくてはならないこと自体が、在日朝鮮人としての尊厳を踏みにじられているように思います」という当事者の声を真摯に受け止めるべきです。

 そもそも名前の途中の変更を認めない条項の承認を入学時に求める措置こそが是正されなければならないのであって、入学時に「承諾」したではないかと、規則を盾に名前の変更を認めようとしない姿勢は、在日朝鮮人の歴史と実情に対する無理解を示すものです

――根本問題は日本政府の在日朝鮮人に対する政策

 一方、大学の所轄省庁である文部科学省は、大学内における民族差別を無くし、自身の民族的ルーツを積極的に表明できる環境づくり求める声を真摯に受け止める必要があると思います

 しかし、実際には学内におけるヘイトスピーチや在日朝鮮人に対する差別と無理解は繰り返されており、むしろ「高校無償化」制度からの朝鮮学校排除(2010年〜)をはじめ、文部科学省がこうした偏見と差別に加担してしまっている現状があります。

 日本政府は在日朝鮮人に対する歴史的責任として、民族的マイノリティーに対する差別防止のために、在日朝鮮人に対する理解の促進、民族教育の保障、民族差別の撤廃のための措置・対策を講じてください。

 各大学における具体的措置として、ヘイトスピーチの禁止をはじめとするマイノリティに関するガイドラインの制定、ガイドライン遵守のための学生・教員・職員に対する周知、マイノリティーの相談窓口の設置、在日朝鮮人をはじめとするマイノリティに関する学内啓発事業の推進、学生の意志を尊重した登録制度の採用などが考えられます。

―要請事項

1.駒沢大学は、本名へ戻そうとした学生に「お詫び」を求めたことを謝罪し、今後、学生の意志を尊重した登録制度の採用、運用を行ってください。

1.文部科学省は、在日朝鮮人をはじめとする民族的マイノリティーに対する理解の促進、民族差別の防止、自身のルーツを積極的に表明できる環境づくりを求める声を真摯に受け止めてください。

署名活動成功!

3,570人の賛同者により、成功へ導かれました!

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