東京農工大学に学生への経済的支援を求める署名運動
東京農工大学に学生への経済的支援を求める署名運動
東京農工大学は、COVID-19の影響を受けて、キャンパスの閉鎖と授業のオンライン化を行いました。
私たち学生は3月から大学構内への立ち入りが制限され、4月からは基本的に禁止となりました。
授業はオンラインで徐々に始まりつつありますが、理系大学である農工大では、ほとんどの学生が実験や実習に重きをおいて学習しています。
しかし、学科や学年によって対応が異なるものの、通常通りの実験実習が行えている学生はいません。
また、大学院生や学部上級生にとって研究室の設備が利用できないことは、研究が進められないことを意味します。
これは、私たち学生にとって、学習機会を失うだけでなく、今後の進学や就職にも大きく影響してくることです。
もちろん、COVID-19の蔓延は大学の責任ではなく、大学も被害を受けていることを承知しています。
そんな中で、学費納入の期限延期や緊急支援奨学金の設定など、既に対策をいただきました。
その事に対して私たち学生は敬意を表しますし、大変感謝しております。
しかし、学生が受ける被害は大学側が想定しているものより大きいと考えます。
私たちは、大学という教育機関はあくまで図書館や実験装置などの設備利用や教員や他の学生との交流、サークル活動などの文化活動も含めたものと考えています。
当然、それが一切できないこの状況で施設利用料を含む学費を満額支払うことに疑問を覚えている学生は多いです。
また、学生の経済状況が厳しくなっていることにも考慮が必要だと考えます。
多くの学生がアルバイトでの収入が減少したり、なくなったりしています。
また、アルバイトで生計を立てている学生でなくとも、家庭の経済状況が悪化し、仕送りなどを受けることが難しくなっている学生もいます。
その中で私たち学生はオンライン授業に備えてWi-Fiなどの通信機器やカメラ、マイク、PCなどを自費で購入しています。
学生の中には経済的な困窮を理由に退学を検討している者もいます。
そこで、私たちは大学側にさらに手厚いサポートをお願いしたいと思っています。
同様の動きは他大学でも起こっており、こういった活動が盛んになり、ひとつの社会現象となることは、学生同様COVID-19によって困窮している教職員の方々や保護者等の関係者へのサポートにも繋がると考えます。
私たちが具体的に大学に要求することは以下です。
・大学構内立入禁止期間の設備利用料の返還もしくは代替設備の提供
・授業料のうち、中止になった実験にかかる費用などの明らかに不要となった費用の返還
・学費納入期限のさらなる延長
・緊急支援奨学金の給付対象拡大
・オンライン授業受講のために学生が必要とした設備投資に対する補償や通信機器等の貸し出し
・COVID-19終息後、新入生歓迎イベント等中止になったイベントの実施の確約
・今後、授業や入構制限などの予定を変更する際、学生に具体的内容をメール送信する等のわかりやすい対応
学生ひとりひとりにはできないことで、大学という組織にはできることがあると思います。
ぜひ国立大学という立場から学生を支援していただきたいと考えています。
これは、東京農工大学の平時の大学教育への尽力に敬意を表しての嘆願であります。
また、この署名活動は、東京農工大学の学生のためだけのものではないと考えています。
国立大学が取る指針は他の高等教育機関が取る指針にも影響を与えると考えます。
そしてそれはすべての教育機関に属する人々やその関係者に関わることだと思います。
これを機会に教育機関のあり方についても考えていただければ幸いです。
私たちの意見に賛同していただける方々に署名や拡散をお願いしたく存じます。
また、協力していただける学生さんや教職員の方々も募集しております。
署名嘆願発起人
代表 工学部 有機材料化学科 4年 竹内 央
工学部 生命工学科 4年 守屋 里紗
農学部 生物生産学科 2年 後村 香織
工学部 電気電子工学科 4年 高橋 陽輝
工学部 物理システム工学科 4年 皆藤 信人
4/28追記
要求内容に挙げました学費の返還に関連して、学費納入期限のさらなる延長を希望するとの声が上がりましたため追記いたしました。
現在6/26まで納付期限が延長されていますが、それまでに収入が回復する見込みは今のところありませんので、終息の目処がたってから期限を設定するなどの対応を提案したいと思います。
また、こちらの嘆願内容は6月に行われる予定である学生大会で提出したいと考えております。
それまでになるべく多くの署名及び共同署名嘆願発起人が集められればと考えておりますのでご協力のほどよろしくお願いいたします。
意思決定者(宛先)
- 東京農工大学