宮城県でも制服を選べるようにしてください
宮城県でも制服を選べるようにしてください
仙台でLGBTQや性的マイノリティを身近に感じてもらうために「誰もが自分らしく暮らせる地域」を目指して!
発信や講演、イベントなどをしている「にじいろCANVAS」の共同代表をしております。小野寺真と申します。私は女性から男性に性別を移行したトランスジェンダー男性です。今は性別適合手術をし、戸籍上も男性に変更しました。
現在は装うことが選択できるようになり、穏やかに生活していますが、学生の頃はスカートの制服でした。30年前は性同一性障害などという言葉は私の周りでは聞いたこともありませんでした。インターネットなど無い時代。自分ひとりしかいないとおもい、誰にも言えない、知られたら生きていけないと思っていました。
周囲の反応は冷たい。逃げ場のない狭い学校空間。言える様な環境ではありませんでした。
そんな中、仕方なく履いたスカートの制服は苦しみ以外記憶にありません。入学式の思い出も記憶にはありません。制服を着るたびに、何も手につかなくなる苦しみ。修学旅行など制服で活動している時の記憶はほとんどありません。それは卒業式も同じです。唯一小学生の時に、スカートに抵抗があるのを知っている姉が買ってきてくれたパンツスーツで出席できたのが嬉しい卒業式の思い出です。
学校の思い出は制服を着るほどに無くなりました。嘘をつき、公園のトイレで行き帰りジャージに着替える日々が続きます。どうにか、スカートの中に短パンを履いてごまかす毎日。朝練だと言ってジャージで一日中過ごしました。制服を忘れたことにして…
ジャージでいても…先生に、
お前は女なんだから、女らしくしろ!
全校集会で全生徒の前で教頭先生に怒られた時もありました。
なんでお前は制服を着てないんだ!
心の中では「なんで着れないか、聞いてもくれないのに…どうせ言ったって分かるはずがないけど…」と何度も自分に言い聞かせました。
どんどん尖っていく心…
もし、あの時制服が選べたら。私はもっともっと中学、高校生活を楽しめたし、思い出もたくさん出来たとおもうのです。
この瞬間にも、30年前の私と同じような子ども達が、今でも毎日苦しんで学校に通っています。そういう声がたくさん私に届きます。もう子供達に嘘をつかせないで欲しいのです。
選択できることは、前向きにチャレンジすることを広げます。
「らしさ」を強要するよりも、らしさの選択。
それこそが、よりよい成長に繋がると考えます。
今、東京の世田谷区や中野区、福岡市、栃木県などでスカートかズボンかを子どもたちが選べるような取り組みが進んでいます。性別、宗教、健康状態、民族的なバックグラウンド、いろいろな多様性があります。制服を選ぶことは多様な時代を生きる一つの大切な変化だと考えます。
大人が選んだものを強要し与えるだけではなく、子供達と共に考えられる学校になって欲しいのです。
宮城県でも中学校、高校の制服が選択出来るように、要望致します。
意思決定者(宛先)
- 宮城県知事
- 仙台市長
- 宮城県教育委員会
- 仙台市教育委員会