LGBTQを変えようとする転向療法(コンバージョンセラピー)を正当化しないでください

LGBTQを変えようとする転向療法(コンバージョンセラピー)を正当化しないでください

開始日
2022年8月18日
現在の賛同数:19,010次の目標:25,000
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この署名で変えたいこと

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昨今、神道政治連盟議員懇談会で配布された冊子や、統一協会教義など、社会に影響を与えうる人たちの間で、LGBTQを否定する言説が後を絶ちません。私たちはキリスト者の有志として、キリスト教関係者の立場からLGBTQ当事者への転向療法を正当化する団体が先月発足したことに、このたび抗議し署名活動を立ち上げます。

・「ナッシュビル宣言」和訳の問題点

先月設立された性の聖書的理解ネットワーク「NBUS」は、2017年8月に米国を中心とする福音派の指導者らが発表した「ナッシュビル宣言」を和訳し、性的マイノリティがその人らしく生きる事を否定する言説の根拠にしています。

NBUSの主張には「LGBTQで苦しんでおられる方々に寄り添い、聖書の神様の愛と救いを伝え、本人が願うならセクシャルマイノリティーの中のマイノリティーの方々の変化を助けるお手伝いをしていくことです。」(原文ママ)とありますが、そもそも性的指向・性自認は他者によっても自発的にも変えられるものではありません。NBUSの主張や「ナッシュビル宣言」への追随は多くの自死者を出した「転向療法」へと向かう危険があります。

キリストの教えでは、わたしたちのありようはそのまま神様のギフトです。性のあり方それ自体を変えようというのは、そのギフトを否定することです。わたしたちはこのようなセクシュアルマイノリティを傷つける事態を憂慮し、NBUSに強く抗議します。教会でも社会でも、セクシュアルマイノリティがあたりまえに尊重されることを望みます。

 ・転向療法(コンバージョンセラピー)とは?

転向療法は1990年代から今日までアメリカ右派福音派のなかで吹き荒れた性的指向矯正プログラムです。同性愛が異性愛に変わること、またトランスジェンダーが出生時に割り当てられた性に留まることができるのを売り文句に、多くの悩み痛みを負ったLGBTQ+クリスチャンを食い物にして行われてきました。

この療法には、精神医学・心理学上エビデンスがありません。手や性器に電気ショックを与えたり、同性愛的エロティック刺激提示と同時に悪心誘発剤を投与するなどの身体的・精神的拷問を「嫌悪療法」として無免許医により行われてきました。

現在では「嫌悪療法」は禁じられたため、カウンセリングや精神療法という名目で、「霊的」同調圧力と「社会技能訓練」という名のジェンダー・ロールの強制や自己暗示などの強権的で強制的な「療法」が行われています。もちろん、これらにもエビデンスはありません。

カナダでは転向療法は法律で禁止されています。また、米国、英国の医学者、科学者、及び政府機関は、転向療法に対し「潜在的に有害」であると懸念を表明しています。米国外科医のデイビッド・サッチャー博士は2001年に「性的指向を変えることができるという科学的証拠はない」との報告を出しました。 

・転向療法は命の問題です

多くの転向療法経験者はしばしの間「異性愛者である」とか「トランスが癒された」と主張しますが、そのほとんどは自己暗示が切れると、重いストレスに耐えられず本来の自分と再び向き合うことになります。転向療法に失敗した自責の念と、教会により増幅されてしまったホモフォビア/トランスフォビアに苦しみ、信仰者として間違っているという思いに苛まれ、それでも本当の自分として生きたい生身の葛藤などが相混じり、うつ病や人格障害などの重い精神疾患に悩んだり、転向療法中に自死する確率も高いことが報告されています。転向療法は命にかかわる問題なのです(詳しくは映画”Pray away”(祈りのもとで)を参照ください)。神様はありのままのあなたを愛しておられます。その人の本来的な自分を殺し、聖書の名の下で「違う人へと作り上げる」非人道的行為は福音ではありません。

・ありのままのあなたを神様は愛しておられます。

神は何者かになることを条件とはせず、無条件でありのままのあなたを愛しておられます。なぜなら、神が先にわたしたちを愛してくださったからです。性のあり方を変える必要はありません。変わらなければならないのは、神の創造の業であるあなたの性のあり方を否定し、神の名を騙り、聖書を恣意的に用いてあなたを変えようとする人たちなのです。

あなたの署名が傷つけられた人々を勇気づけます

この署名によってセクシュアリティが特定されたり、アウティングされることはありません。実名でなくてもTwitterのユーザー名や洗礼名など、ご自身を表す名前で構いません。 わたしたちの願いは、これ以上聖書の名の下で傷つく人が出ないということ。そのためにわたしたちはNBUSの主張や言動の問題性を指摘していきます。この活動を通して、多くの人が傷から立ち上がり、セクシュアリティやジェンダーを問わず、神の創造の豊かさを互いに喜び合える環境を作り出せると確信しています。わたしたちキリスト者は、共に喜び、共に苦しむことに招かれているのです。どうぞ、今苦しみの中にあるLGBTQ+のために、そしてわたしたちの働きのためにお祈りください。

 「喜ぶ人と共に喜び、泣く人と共に泣きなさい(ローマの信徒への手紙 12:15 新共同訳)」

「NBUSを憂慮するキリスト者連絡会ホームページ

趣意書全文はこちらから←是非ご一読くだください!

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