どんな形でも飼い主の元へ帰れるよう、全ての迷い犬・迷い猫のマイクロチップ読み取りを!
どんな形でも飼い主の元へ帰れるよう、全ての迷い犬・迷い猫のマイクロチップ読み取りを!
この署名で変えたいこと
●路上死した犬猫のマイクロチップは読み取られません
改正動物愛護法により2022年6月からマイクロチップの装着と登録が義務化されました。
(※詳細は環境省 「犬と猫のマイクロチップ情報登録に関するQ&A」 を参照下さい)
同サイトには 「犬や猫が迷子になったとき、マイクロチップをリーダーで読み取ることで、飼い主の元へ戻すことができます」 という趣旨の記載があります。
実際、チップの装着・登録・読み取りの徹底は、不法な遺棄の防止ともに、迷子の犬猫の帰還にもつながるはずです。
ところが、犬猫がマイクロチップを装着していても読み取られず、飼い主との対面も叶わない例をご存じですか?
●チップを入れていても?
法改正以前より、愛護センターから譲渡される犬猫にはマイクロチップが装着されていました。
保健所や警察にもチップの読み取り装置が配備され、迷子の犬猫から読み取ったデータを照合して飼主の元へと返されることになっています。
にもかかわらず、そのマイクロチップが読み取られないとはどういうことでしょう?
●マイクロチップの読み取りは、生きて見つかることが前提です
迷子の犬猫が生きて見つかれば、マイクロチップから読み取ったデータを元に飼い主へと渡されます。
しかし、交通事故などで亡くなっていた場合はどうでしょう?
事故を担当する警察の交通課にはマイクロチップリーダーが配備されていません。
遺体のチップは読み取られず、 多くの場合、そのまま自治体の廃棄物を扱う部門や産廃業者などに引き渡されます。
飼い主との最後の対面もままならず、遺骨が返ってくることもありません。
マイクロチップが入っていれば、万一、愛犬・愛猫が亡くなって発見されたとしても最後の対面は果たせるはずだという飼い主の期待は外れます。
そして、亡くなった事実を永久に知らないか、ゴミ同様に処分された後に全てを知って仰天することになるのです。
一般には殆ど知られていないその事実を私たちが知ったのは、ある出来事がきっかけでした。
●始まりは路上の悲劇でした
2022年1月。動物愛護センターから引き出され、ドッグサロンで訓練を受けた後、市内の一家に譲渡された『こつぶ』は、散歩中に首輪が抜け逃走。
3日後、愛犬を探し続けていた飼い主の元に、警察から一本の電話がかかってきました。
以下は2月18日付の毎日新聞から引用、要約したものです。
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■亡骸がゴミ扱い
「車にひかれた犬の特徴が届け出の情報と一致した」との連絡だったが、亡骸は道路を管理する土木事務所に回収され、 「既に処分した」として対面は叶わなかった。
小学4年生の息子は「せめて埋めてあげたい。骨のひとかけらもないの?」と泣いた。
■亡くなって見つかると
県警によると、全署に1台ずつ読み取り機を配備しているが、交通事故で死んだ場合は確認していない。
路上で死んだ犬猫の回収は道路管理者や自治体が 業者に委託するのが一般的だが、「回収業務は道路の安全管理に留まる」ことから、そのままごみ処理施設に送られるのが現状だ。
■路上死の想定がない
チップの取り扱いについては国の指針があるが、路上で死んだ犬猫は想定していない。
環境省の動物愛護管理室によると、生きた犬猫が保護された場合は 各地の保健所や警察署が確認することになっているが、「逃がさないための管理が優先で事故死は取り組みの範囲外」という。
環境省の担当者は「事故死などの事例が多ければ、都道府県と対応を話し合いたい」と話す。
(「指定登録機関の拾得犬猫の返還概念図」・(参考)情報登録機関の取得犬猫の返還概念図(p.24)・高松市 小動物死体回収実績表 )
■先進的な取り組みも
埼玉県上尾市では、ごみ処理施設に持ち込まれる犬猫の死骸は首輪の有無にかかわらず回収業者がチップの情報を読み取っている(市が業者に読み取り機を貸与)。
横浜市でも17年からチップの情報確認を回収業者との委託契約に盛り込んでいる。
---------- 引用ここまで ----------
●高松市も立ち上がりました!
このような状況を踏まえ、本年3月15日の高松市議会で、斉藤議員から、マイクロチップ装着の義務化に向けた高松市の対応について、以下のような質問が行われました。
① 高松市で犬猫の死体を回収した際のマイクロチップリーダーの使用と関係局間の連携について。
② マイクロチップの装着を含めたペットの適性管理のために飼主への啓発を強化する考えについて。
これに対し
①「飼い主への確実な引き渡しのために、マイクロチップリーダーでの個体識別を行うことや、保健所との連携をより深める」
②「事故死や保健所容の犬猫を減らすため、逃走防止策の徹底やマイクロチップ装着の周知をホームーページで呼びかけることに加え、 ポスターやチラシをペットショップや動物病院等に配布するなど、積極的な啓発を行う」
との考えが明示されました。
※詳しくは 高松市議会質疑応答要約 をご覧ください。
迷子にしない対策と、迷子になった場合の対応が両面から想定され、どんな形であっても飼い主の元に戻れる道筋が示されたことは、画期的な前進と言えるでしょう。
●3市町にマイクロチップリーダーを贈呈しました
このような考えにご賛同頂いた高松市・直島町・丸亀市の首長さんに、私たちから 「全ての犬猫が飼主の元に帰れるように」との願いを込めた手紙を添えて、マイクロチップリーダーをお渡ししました。
※詳細は、これまでの取り組みの結果 をご覧ください。
●どんな形であっても愛犬・愛猫と再会を果たせる日本に
同様な取り組みを、上記3市町に留まらず、全国各地へと広げていきたいと考えています。
その実現のため、私たちが求めることは以下のことです。
◎ 環境省ガイドラインの想定の不備を整備してください
せっかくマイクロチップが装着・登録されていても、亡くなって見つかった場合の国の想定がないために、そのまま焼却処分されています。
この現状を変えるため、 私たちは環境省に対し、犬猫が生きて見つかった場合の想定しかない 『情報登録機関の取得犬猫の返還概念図』 『(参考)情報登録機関の取得犬猫の返還概念図』を見直し、亡くなって見つかった場合の想定も整備して示すことを求めます。
国の想定を超えて、各自治体独自に担当部門の裁量の範囲でできる対応は限られたものとなります。
“国は「具体策は自治体で」、自治体は「国が想定しないことはできない」”という堂々巡りから抜け出すためにも必要だと考えます。
ご賛同頂ける方はご署名をお願いします。集まった署名簿は環境大臣にお届けします。
また、用紙に直筆で氏名・住所をご記入頂く陳情書への署名も募っています。
ご協力頂ける方は、ホームページの お問い合わせフォームよりメールアドレス等をご連絡ください。
陳情書となる署名簿の用紙(PDF)を添付してメール送付させて頂きます。
お手数をおかけしますが、印刷してご利用ください(ご記入後の署名簿の送付先は別途ご連絡致します)。
最後に:身の周りでできることから取り組みましょう
一方で、国による訂正には長い時間がかかることも考えられます。
まずは、大切な家族である愛犬・愛猫が路頭に迷うことがないよう、一人ひとりの飼い主さんに脱走防止策に力を注いで頂くことをお願いします。
そして、全国の自治体が、高松市や直島町、丸亀市の英断に続いてくれることを願っています。
どんな形であっても愛犬・愛猫との再会を果たせる社会にしていきましょう。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
※ !! 賛同のご署名をされる方はこちらの案内をご覧ください。
発起人)学生愛護団体ワンニャンピースマイル
ドッグサロン ハレル
意思決定者(宛先)
- 西村 明宏 環境大臣環境省
- 野村 環 動物愛護管理室長環境省自然環境局総務課動物愛護管理室