大阪市は、天王寺・文の里夜間中学を、4月以降も存続してください!

大阪市は、天王寺・文の里夜間中学を、4月以降も存続してください!

開始日
2024年1月25日
現在の賛同数:1,033次の目標:1,500
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この署名で変えたいこと

署名の発信者 林 二郎

大阪市は、2024年3月末をもって、天王寺夜間中学と文の里夜間中学を統廃合し、浪速区に4月に新設される心和中学(学びの多様化学校、いわゆる不登校特例校)に併設される夜間学級に移設しようとしています。その結果、天王寺夜間中学に在籍する45名、文の里夜間中学に在籍する26名の、夜間中学生の多くが交通の便などにより通学断念に追い込まれるのではないかと心配されています。全国44校の夜間中学の在籍生徒数の中でこの2校より少ない学校はそれぞれ16校、32校あり決して少ない生徒数とは言えません。

 2021年秋に、この計画が明らかにされて以来、近畿夜間中学校生徒会連合会から5万名に及ぶ反対署名が提出され、識字・日本語連絡会、基礎教育保障学会、天王寺夜間中学同窓会、夜間中学を支援する会などいくつもの団体からの存続を求める要望書の提出、2023年秋に衆議院会館で開催された「全国に夜間中学を!院内集会」でのアピールと、超党派の国会議員連盟が総会で決定した「大阪市立夜間中学の統廃合方針の撤廃に向けた提言」の大阪市横山市長への手交など、多くの取り組みにもかかわらず二校の夜間中学の統廃合を強行しようとしています。

 2020年の国勢調査の結果によれば、大阪市は15歳以上の未就学者3348名(小学校未卒)、同じく最終卒業学校が小学校1万285名(中学校未卒)と、大阪市の義務教育未修了者は政令都市20市中最多であり夜間中学の増設(例えば淀川右岸)こそ必要であり、減らすことなど到底許されません。生徒数の減少を理由に統廃合というなら大阪府以外の全国の夜間中学は、札幌市と天理市の2校以外の31校がすべて統廃合の対象になってしまいます。

 大阪市教育委員会は、大阪市内在住の夜間中学生328名(2022年度)の4割以上の140名が大阪府下の夜間中学に通っている(その逆は23名で、羽曳野・富田林・河内長野など南河内方面の大阪府下の夜間中学空白地帯を交通の便のいい天王寺・文の里夜間中学がカバーしている)ことなど、大阪府下と大阪市内の夜間中学生の出入りのアンバランスをどう説明するのでしょうか。さらに教育委員会が統廃合の理由としている、日本語指導の必要な生徒の増加や、校舎の老朽化などは、必要な教員の措置や改築の予算化(国の補助あり)の問題であり何ら統廃合の理由たりえません。

 大阪市教育委員会は、夜間中学の再編案を再審議し、天王寺・文の里夜間中学2校を4月以降も存続してください。

  夜間中学卒業者の会(〒564-0063吹田市江坂町3-12-7 白井方)

*写真は、1966年11月に当時の行政管理庁が文部省などへ夜間中学廃止を勧告したことに対し、翌67年、母校東京・荒川九中夜間中学の仲間たちと証言映画「夜間中学生」を製作、16㍉フィルムをかついで全国行脚を行ない、映画の上映運動を実行、逆に1969年6月の天王寺夜間中学の開校を実現に導いた、髙野雅夫さん(1962年に21才で当時在籍51名の東京都荒川区第九中学夜間学級に入学し64年に卒業)。                 

 元文部科学省事務次官の前川喜平さんは、髙野さんの運動がなければ、今の夜間中学は存在しなかったと語ります。

*夜間中学は2016年末の「教育機会確保法」の成立施行で、法的裏付けを得て以降、2024年も4月に福島、群馬、鳥取、福岡北九州・大牟田、佐賀、熊本、宮崎、大阪・泉佐野など9校の開校が予定されており、2校の統廃合は、これら全国状況にも逆行するものです。

*詳細については、夜間中学卒業者の会編『天王寺・文の里夜間中学の存続を』(解放出版社2022年8月刊)をごらんください。

 

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