学校の断熱改修を、早急に進めてください
学校の断熱改修を、早急に進めてください
日本の教室は暑すぎる
毎日暑い日が続いています。日射の影響を受けやすい最上階や、窓際では、クーラーをつけても35度以上にもなる... そんな教室が日本中にあるのをご存知ですか?
熱中症で搬送されるというケースだけでなく、高温による体調不良が原因で早退する生徒も出ています。
2018年以降、生徒の熱中症対策として学校へのクーラー設置が進み、現在、寒冷地をのぞいて設置がおおむね終わったそうです。しかし、クーラーが効かないという話をよく聞きます。断熱がきちんとされていないためです。また、電気代が高騰し、クーラーの温度を下げるのを我慢している....という話しも聞きます。
2023年7月18日 A小学校最上階教室・外気温最高37℃
(撮影・解説 前真之)
「無断熱で日射遮蔽ができていない教室の室内表面温度分布です。日射熱で高温になる屋根の熱がそのまま天井に伝わるため、天井の温度は42℃に達しています。エアコンの設定温度は17℃で、10℃の冷風が吹き出ししていますが、断熱不足で熱侵入が大きすぎるため、室温は31℃までしか下がっていません(右下写真参照)」
解説動画「この夏 教室がめちゃ暑い! 2035年までに全ての教室の断熱改修を国と自治体が進めるべき理由 (前真之@東京大学)」 :........................................................................................................................
なにより大事なのは、子どもたちの健康です。
夏涼しく、冬暖かい教室は「断熱改修」で実現できる
夏には、クーラーがきちんと効く、冬には暖房がきちんと効く、そうした教室は、天井や壁に断熱材をきちんと入れ、内窓をとりつける改修で、夏は熱気、冬は寒気が室内に入るのを遮断することができます。そうするとクーラーの効きがとても良くなり、健康も守られ、快適にもなります。そうなれば学習にも集中できます。
実は、すでにこれまで全国で30以上もの学校で、生徒や保護者や地域の工務店が自分たちで断熱改修をする「断熱DIY」が行われてきました。いまも計画がいくつもあります。一教室を選び、善意の寄付によって材料を調達して、工務店の協力をえて、生徒と保護者が自分たちで施工するのが一般的です。断熱DIYを熱心に続けている学校でも1年に1教室しかできていません。
政府に、予算をつけて、全国の小、中、高校のすべての教室の断熱を進めてもらいたいです。
私たちは、断熱DIYを実施したり、企画したりしているグループです。「全国のすべての教室の断熱を」実行委員会をつくって、この署名を始めることにしました。
文科省は今年度から、避難所としても使える体育館については断熱改修への補助金を拡充してくれました。教室の断熱改修に関しても、すべての教室の断熱改修を進めるため、文科省を応援し、全国の知事にも協力をお願いしたいです。
気候危機の解決策としても効果抜群
日本で出されている二酸化炭素の3分の1は建築物からです。日本中にある学校に断熱を施せば、冷暖房のエネルギー使用量を減らすことができ、地球温暖化の原因である二酸化炭素の削減にも大きく貢献します。
きちんと予算化して、全国の教室を、夏涼しく、冬暖かく
ちょうど今、国や自治体では来年の予算について計画をたてている最中です。
ぜひ、今すぐ署名をして、一刻も早く、子どもたちに夏涼しく、冬暖かい教室を届けてください。
▶「全国のすべての教室の断熱を」実行委員会
梶本寛子(二児の母/ゼロエミッションを実現する会・横浜)
藤法淑子(ふじさわ学校断熱ワークショップ実行委員会 実行委員長)
ほか
▶呼びかけ人
竹内昌義 東北芸術工科大学教授 エネルギーまちづくり社代表取締役
前真之 東京大学 大学院 准教授
藤川まゆみ NPO法人上田市民エネルギー理事長
▶たくさんの賛同団体募集中!
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意思決定者(宛先)
- 文部科学大臣 各都道府県知事