扶養控除の廃止に反対!〜年少扶養控除と高校生の特定扶養控除の復活を!!〜

扶養控除の廃止に反対!〜年少扶養控除と高校生の特定扶養控除の復活を!!〜

開始日
2023年5月26日
署名の宛先
現在の賛同数:99,819次の目標:150,000
今週は73人が賛同しました

この署名で変えたいこと

このキャンペーンでは、以下の主張に賛同する方を求めています)

  • 子育て支援などの財源とするための扶養控除の縮小・廃止に反対します
  • 子育てにかかる基本的な経済的負担の軽減策として、年少扶養控除(16歳未満の扶養控除)と特定扶養控除(16歳〜18歳の扶養控除の増額)の復活を求めます

要約

今般の児童手当拡充の議論は、少子化対策のため子育ての経済的負担を軽減することが目的のはずです。しかしながら、高校までの児童手当拡充と引き換えに扶養控除を廃止してしまっては、多くの子育て世帯では経済的負担の軽減にならず目的に逆行しています。さらに高校無償化の所得制限が厳しくなる(算定基準である住民税納税額が増える)ことから、高校生を養育する負担が増加し本末転倒です。むしろ年少扶養控除と高校生の特定扶養控除を復活すべきです。ぜひご賛同・拡散のご協力をお願いいたします!

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ご賛同いただく途中、Change.orgへの寄付のお願いが表示されることがございます。ご寄付頂かなくても署名可能ですが、Change.orgの活動に共感される方は、ぜひご検討ください。

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扶養控除の見直しに関する報道

昨今、少子化対策のための子育て支援拡充に関する財源論が紙面を賑わせています。そんな中で児童手当を拡充する財源として高校生を対象とした扶養控除を見直す(縮小・廃止する)案が浮上しています。扶養控除とは、親族を扶養しているときに受けられる所得控除の一種で、扶養していることに対する所得税・住民税の減税措置の一つです。

今般の「児童手当の拡充」は、想定を上回るペースで加速する少子化にあって子育て世帯の経済的負担を少しでも軽減することが目的です。それにも関わらず扶養控除を縮小・廃止すれば、子育て支援として本末転倒です。

 

扶養控除廃止による所得税・住民税への影響

高校・大学の教育費は子育てにかかる経済的負担においてもっとも大きく、子育て世帯が「もう一人子どもを持つこと」を阻む主要因になっています。そのような状況にあって今回の主な見直しの対象となっている16〜18歳(主に高校生)の扶養家族を対象とした扶養控除の縮小・廃止が実施されれば、少子化対策としては問題であると言わざるを得ません。

児童手当と年少扶養控除の関係

現行の児童手当について、もともとは民主党政権のもとで「子ども手当(当時の名称)を毎月26,000円給付する」ことと引き換えに年少扶養控除(0〜15歳までの扶養控除で、所得税では38万円、住民税では33万円)を廃止することで、2010年から始まりました。

ところが実際には金額は毎月10,000円(本則給付、第二子までの場合)となり、さらに2012年から自民党政権において所得制限が導入されました。2022年から所得制限が強められたことは記憶に新しいところです。そして2023年5月現在、年少扶養控除は廃止されたままです。
この10年間で少子化がさらに加速(完結出生児数の低下)したことを踏まえると、所得税と住民税の増税による経済的負担の増大がその一因であると言えます。

年齢ごとの扶養控除額(2023年現在)

財務省「扶養控除の見直しについて(22年度改正)」より抜粋

高校無償化と特定扶養控除の関係

高校実質無償化(正式名称:高等学校等就学支援金制度)についても、児童手当と同様に民主党政権のもとで、特定扶養控除(16歳〜18歳の扶養控除で、所得税では基本となる38万円に学費負担軽減を理由とした25万円を、住民税では33万円に12万円を、それぞれ増額)を減額して通常の扶養控除とすることで、2010年から始まりました。こちらも2014年から自民党政権において所得制限が導入され、特定扶養控除は元に戻らないまま今に至ります。

児童手当にせよ高校無償化にせよ、給付のための財源として控除の減額や廃止がされており、結果的に子育て世帯の多くは経済的負担が変わらない状況です。

扶養控除は生存権保障のための制度

扶養控除を始めとする所得控除は「基礎的な人的控除」と呼ばれます。税制におけるこの減税措置は、憲法25条に示される生存権(健康で文化的な最低限度の生活を営む権利)を保障するため、個々人の最低生活費には課税しないためのものです。

所得税の負担のあり方を考える場合には、「担税力に即した課税」ができるという利点を生かすことが重要となる。
この担税力とは何かという点については、基本的には租税を負担する能力のことを指すものであり、憲法25条の生存権すなわち「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を保障する水準が担税力の有無を判断する基準として有意であることに、おそらく異論はないであろう。

国税庁・税務大学校・論叢48号「所得控除の今日的意義 ―人的控除のあり方を中心として―」より引用

年少扶養控除から子ども手当への移行は、課税最低限を規律する機能を所得控除から給付付き税額控除に移行したものと解することができる。しかし、児童手当には所得制限があるため、一定額以上の所得のある者については最低生活費部分に課税が及ぶことになり、憲法の要請からも適切でないと考えられる。したがって、児童手当の所得制限の廃止又は年少扶養控除の復活を検討すべきである。

日本税理士会連合会「令和5年度税制改正に関する建議書」12ページより引用

この観点から言えば、そもそも控除を廃止して別の制度の財源とする安易な考え自体が危険です。加えて扶養控除の38万円は現在の日本においては水準が低すぎるのであり、子育て世帯を疲弊させている一因です。それにも関わらず扶養控除を廃止しては、児童手当の拡充による経済的負担の軽減を相殺・またはより負担が重くなりかねず、少子化対策に重要な「もう一人子どもを育てたい」という気持ちを削ぐことに繋がります。

多くの子どもは自活できないことから「生存権の保障」がもっとも必要な存在です。保護者の庇護のもと、子どもが社会に出るための準備期間を税制において支えるのが扶養控除の存在意義であると考えます。

以上のことから扶養控除の縮小・廃止に反対するとともに、廃止された年少扶養控除と減額された高校生の特定扶養控除の復活を求めます。

《署名の主催団体》

子育て支援拡充を目指す会

《賛同者・賛同団体》

日本大学教授 末冨 芳

※賛同順

今週は73人が賛同しました
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今週は73人が賛同しました
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