私は最低賃金+40円・手取り9万8千円で働く非正規図書館員です。図書館の今を知り、未来のために署名をいただけませんか?

私は最低賃金+40円・手取り9万8千円で働く非正規図書館員です。図書館の今を知り、未来のために署名をいただけませんか?

開始日
2022年8月6日
このオンライン署名は終了しました
70,575人の賛同者が集まりました

この署名で変えたいこと

署名の発信者 滝本 アサ

【2022/11/8更新】11月7日、文部科学省と総務省に署名簿を提出しました。図書館員の勤務実態について実態調査を行うよう要望し、検討いただくことになりました。
ご賛同くださった皆様、誠にありがとうございました。

【2022/10/28更新】アンケート調査の回答は、10月31日(月)で締め切らせていただきます。何卒よろしくお願いします。

【2022/10/8更新】図書館で働いている(もしくは働いていた)方を対象とするアンケート調査を行なっています。ご協力いただける方はこちらのURL(https://forms.gle/yxTHjK7aRLcqPEdR7)からご回答くださいませ。

回答にかかる時間は5分程度です。館種・雇用形態・資格の有無によらず、多くの方のご回答をお待ちしております。調査結果は個人を特定できない形でまとめ、結果を公表する予定です。

ご協力のほど、よろしくお願いいたします。

 

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はじめまして。

非正規図書館員のアサと申します。とある市立図書館の会計年度任用職員として、最低賃金+40円・手取り9万8千円で働いています。一人暮らしはとてもできません。実家で細々と暮らしています。

図書館員の待遇改善のため、私は日本政府に4つの提案をします。

 

1、雇用年限の撤廃

多くの非正規図書館員は数年ごとの雇い止めに怯えながら働いています。経験のある図書館員が意に沿わず辞めさせられないよう、雇用年限の撤廃を求めます。

 

2、最低賃金2000円へ。

非正規図書館員の勤務時間を仮に7(時間)×18(日)=126(時間)とすると、時間給2000円でひと月に252000円。色々な税金が引かれることを考えると、手取りがおよそ20万。これは一人で自立して生活するための最低ラインだと考えます。

 

3、退職金の支給

パートタイムの非正規図書館員は、何十年と図書館に勤めても退職金は一円も貰えません。ですがパートタイムといっても実態は、フルタイム=7時間45分から少し減らされた7時間30分や、7時間で働いています。

その上、サービス残業や持ち帰り仕事があることを考えれば、実労働時間は正規職員と同じ程度と考えられるでしょう。それに対し一銭も報いないというのは、金銭面の不公平はもちろん、何十年をかけて行ってきた仕事を否定されることに他なりません。私たちが責任とやりがいを持って勤める図書館の仕事は、その程度の価値しかないのでしょうか。私はそうは思いません。

 

4、図書館員の研修充実と司書資格取得の全額補助。

利用者により良いサービスを提供するためには、図書館員の能力向上が不可欠です。そのために無料で受けられる研修の充実が必要と考えます。

また、無資格でも数十年図書館に勤め、有資格者に劣らぬ知識と経験を持つ方がたくさんいらっしゃいます。経験により一部単位を免除。資格取得の全額補助により、当人の負担が減り、専門的知識を深められます。

 

ここまで図書館の未来のための4つの提案を述べてきました。

あなたの署名をいただけませんか。悪いことは起きません。ただ全国の図書館員の生活が楽になるだけです。

今がどん底。動かなければこれ以上ひどくなるかもしれません。私たちを助けてください。そして一緒に図書館の、子どもたちの未来を守っていきましょう。

 

 

 

〈終わりに〉

私の尊敬する人に、ホセ・ムヒカさんという方がいます。みなさんご存知でしょうか?

彼は第40代ウルグアイ大統領で、2012年の持続可能な開発会議でのスピーチで一躍有名になりました。誰も気に留めない小国の大統領のスピーチ。それが終わる頃には皆が立ち上がり、拍手を送ったそうです。ホセさんが行ったスピーチは、誰ともなくこう呼ばれるようになりました。

『もっとも衝撃的なスピーチ』と。

その中でも、特に私の心に残った言葉を引用させていただきます。

 

「貧乏な人とは、少ししか持っていない人ではなく、無限の欲があり、いくらあっても満足しない人のことだ」

 

この言葉からすると、日本の政治家は誰よりも貧乏です。

いくらお金を持っていても心は空疎で、満ち足りるということを知りません。その上、自分が貧乏なために、お金が無くとも心豊かな人々から、多額の税金を巻き上げています。恥知らずです。

彼らが本当に求めているのもお金では無いのかもしれません。ですがそれを己で理解しなければ一生幸せになどなれないでしょう。国民の恨みは、彼らの背中にくっついていますから。

私は年収150万程度。手取りだともっと低いです。それでも私が政治家に勝っていることがあります。それは己の幸福を知っていることです。

大切な家族、理解してくれる友人、尊敬できる職場の方々。恵まれた自然と美味しい食べ物たち。私は不自由なく育ち、今働いて人の役に立っています。それが何よりの幸せです。 

 

私は1990年代生まれ。バブル経済が終わり、不景気の中育ちました。景気がいい時代を知りません。

そして、今の子どもたちはもっと大変でしょう。大人であるはずの政治家が、お金を誤魔化したり、都合の悪い人を追い込んだり。そんな子どものいじめでもしないようなことを、平気でやっている様をテレビを通して見せつけられるのですから。さらに悪いことに、それを止める術が無く、あるいはその力を持っている人が保身で動かないせいで、誰も政治家を辞めさせることができなくなっています。

不正義がまかり通る社会で育つことは子どもにとって幸福でしょうか。そんな社会で将来に希望を持つことはできません。

 

理想無き政治家は必要ありません。むしろ害悪といえます。

国を良くし、子どもを育てる気概の無い方は、大人しく議員バッジを返上し、年金生活に入ることをお勧めします。それが国のためであり、あなた自身のためです。

大丈夫、年収150万円でも生きていけます。たくさん節約さえすれば。服はシーズンに1着。仕事服はユニクロの上下色違い3セットを年中着てます。お金が無いので弁当を持って行って、外でジュースなんて飲みません。

国会中継を見ると、お年を召した議員の方々が気持ち良さそうに寝ていたりします。それを見るにつけ、虚しさが高まってきます。会議中に起きていられないような方はご病気の可能性もあります。後進に席を譲ることを推奨いたします。

 

子どもは素晴らしい。宝物で、生きていてくれるだけでありがたいと思います。先日図書館で工作教室をしました。図書館にある工作の本を題材にびっくり箱を作ったのですが、みんな大人になった私には考えもつかないアイデアを組み込んできます。それが楽しい。いつまでもその気持ちを忘れないでほしいと思います。型通りにやるなんて受験の時だけでたくさんです。

彼らがどんな大人になるかを想像します。職業なんて何でも良いのです。優しい人、周囲を引っ張れる人、不正にしっかり怒れる人。自分がなりたい人になってほしい。

私の将来の夢は本に囲まれた家に暮らして、子どもたちを招待することです。そこは子どもがいくら喋っても走っても誰も怒りません。本だけで無くマンガやゲームもあり、寝ちゃってもいい。お腹が空いたらおにぎりやパンを食べれる。大人から干渉されない秘密の図書館です。私が子どもの時、そん場所があったらと夢見ていた場所です。

 

国はよく船に例えられます。私たちは同じ船に乗った、けれど一人一人別の人間です。決して全ては分かり合えない。だからこそ対話の余地があり楽しいのです。

日本という国。さまざまな主義主張。それに己のアイデンティティを預けるのは止めにしませんか。日本はあなたでは無い。保守も革新もあなたでは無い。あなたはあなたという独立したひとりでしかあり得ません。生まれ落ちた瞬間から。恐れることはありません。だってみんながそうなのですから。

 

日本古典文学を学んだ端くれとしてはいうと、昔の日本の人はもっと怒っていました。

たとえば古事記。イザナギとイザナミの段では、日本最初の離婚が行われます。円満ではありません。泥沼です。互いに捨て台詞を吐いて別れます。

次にコノハナサクヤヒメの話。夫ニニギノミコトに不貞を疑われたサクヤヒメは、誓いを立てて産屋に火を放ち、その中で子どもを産み落とします。火中出産です。見事に生まれた3人の男の子とサクヤヒメを前に、ニニギノミコトは平謝りしたといいます。

この頃は、というより明治期に入る前までは、家族というものは固定化されていなかったようです。通い婚であったり、血統も男系と女系どちらが優先されるかは地域によって違っていたことが、分かってきています。さらに庶民には苗字がないので、名前と屋号で個人を区別していたそうです。

『家』という概念が人を縛るようになるのは明治維新。国際化のために、日本はさまざまな新しい概念を取り入れました。たとえば「恋」=「LOVE」。昔からあるだろうと思いますが、その頃は「いろ」や「情」と表現されました。これらの概念は必ずしも被っておらず、訳としては微妙です。ですが当時は上手く表現できる言葉が無かったようです。

また明治期の新聞で、『鶏姦』という言葉が出てくる時があります。これは肛門性向の意です。明治6年、鶏姦罪が制定され、男性同士の性向は一時犯罪となってしまいました。「鶏姦ノ罪デ逮捕」みたいな見出しが普通にあったのです。逆にいえば同性同士で惹かれ合う方は、やはり今と同じく一定数いらっしゃったことが分かります。

選択的夫婦別姓や同性婚に反対していらっしゃる方には、一度このことを知っていただきたいと思います。伝統的家族観などというものはたかだか100年程度の、明治政府の生み出した幻影に過ぎません。さらにいえばそれは国民を管理し、子どもを生ませ戦争に送るためのものです。別に国民のことを考えているわけではない。ただお上の都合が良いだけです。

放っておいてもらえませんか。日本はあなたでは無い。日本という船に乗っていても、あなたが船なはずはありません。人間ですから。他の乗客が自分と違っていて嫌ならば、目も耳も口も閉じて船室に篭っていましょう。見猿聞か猿言わ猿は、古来からの美徳です。あなたがたの好きな伝統的価値観ですよ。

 

子どもには、私よりもっと良い時代を生きてほしい。出来ないと思いますか?ホセさんはやりました。疲れ切っていたウルグアイに、息を吹き込んだのです。あるいはお隣、台湾。若者の投票率が上がり、オードリー・タンさんのような実力者が国を動かすようになりました。私たちも自分の乗っている日本という船の舳を、別の方向に向かわせることができます。

投票に行ってみてください。大丈夫、混んでなければ5分で終わります。投票券を忘れても、身分証があれば平気です。投票用紙の手触りを堪能してから、必ず、誰かの名前を書きましょう。白票は無意味です。トイレ行って流さないようなものです。そうして終わったら成人の権利を行使した己を誇り、美味しいものでも食べましょう。私は選挙権を得た年からそうしています。

私たちの乗る日本という船の行き先は、決まっていません。だから私たちは自分の一票で、それを良い方向に導くことができるのです。

 

長い文章となりました。それでも、政治家の話よりは中身があると確信しています。

ここまで読んでいただき、ほんとうにありがとうございました。他の方にもこの署名のことを伝えていただけると嬉しいです。

 

とある市立図書館の会計年度任用職員・アサ

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