都立高入試に英語スピーキングテストを使わないでください

都立高入試に英語スピーキングテストを使わないでください

開始日
2022年9月23日
署名の宛先
東京都知事 小池百合子
現在の賛同数:7,350次の目標:7,500
声を届けよう

この署名で変えたいこと

現在中学1年、約2年後に高校受験を控えているりょうまです。英語は大事だと思っています。でも、東京都が実施しようとしている英語スピーキングテスト(ESAT-J)はおかしなことだらけで高校入試に使うことはやめさせたい。ぜひ、都立入試にスピーキングテストを使わせない賛同署名にご協力ください。


英語スピーキングテスト ESAT-Jとは

ESAT-J(イーサット・ジェイ)とは、English Speaking Achievement Test for Junior High School Students の略。学校の授業でどれだけ話す英語力が身についたかを確認するアチーブメントテスト(到達度テスト)という位置づけです。ESAT-Jの事業主体は東京都教育委員会(以下都教委という)、運営は民間の営利企業であるベネッセで共同実施されます。都内公立中学校の3年生が今年11月27日(日)に受ける予定になっていますが、その結果を2月の都立高校入試の合否判定に使います。


ESAT-Jの都立高入試への活用中止にご協力ください

実施が2カ月後に迫っているESAT-Jですが、次から次へと問題が明らかになり、個人情報登録期間終了後に新しい情報が発表されるなど、現場のドタバタが続いています。受験生や保護者、学校現場を大きく混乱させていて、SNSでは「中止すべき」、「入試への活用をやめてほしい」といった声が日に日に増えてきています。ESAT-Jが抱える問題を放置したままテストを実施し、都立高校入試の合否判定に活用すれば取り返しのつかない事態になります。

以下、ESAT-Jの問題点を挙げます。

<評価の点数化への疑問> スピーキングテストのスコアを6段階に分けて4点刻みに換算するため、スピーキング力の正しい反映とは言い難く、1点を争う入試には不向き

<必須と選択可能の不公平> ESAT-Jの受験が必須の生徒と受験を選択できる生徒が混在する

<配点の偏り> 英語の一技能に特化したテストなのに数学など他教科の内申点と同じ位の配点がある

<機械相手> タブレットに向かって話す形式で、本当のスピーキング力が測れるか疑問である

<説明責任を果たしていない> 都教委の説明と周知が不十分で、質問にも明確に答えない

<漏えいリスク> 前半、後半の2部制で同一問題が出題されタブレットも使い回し

<受験生への配慮> 特別な配慮を要する受験者に対する対応が十分でない

<採点はフィリピン> フィリピンで採点するとされているが、その適切さを確認できない

<結果が遅い> 結果が出るタイミング(翌年の1月中旬)が遅すぎて志望校の選定に使えないどころか、すでに決めていた志望校を願書提出直前に変更することを余儀なくされる可能性がある

<採点結果の開示> 点数とグレード以外の採点結果が開示されるかどうか定かでない(9月15日「音声データ開示向けて準備をします」と都教委が言い出したが、現時点では確証はない)


数多くの問題点がありますが、特に問題だと感じているのは以下の2点です。

不受験者の扱い

都内公立中学3年生は、ESAT-Jの受験が必須で、都立高校受験ではその結果が必ず合否判定に使われますが、国立・私立の生徒などは原則として「不受験者」となります。(9月8日に、希望すればESAT-Jが受験できると都教委から発表あり)


入試において不受験者のESAT-Jの評価はゼロかというと、そうではありません。都教委は、不受験者が入試で不利にならないよう、英語学力検査(いわゆる筆記試験)の得点が同じ者のESAT-J結果をもとに仮のESAT-J結果を算出する、としています。例えば、私立中のAさんが2月の都立高校入試(英語学力検査)を受け、英語で78点をとった場合、同じ高校の学力テストで78点だった他の生徒10人のESAT-Jの平均点がAさんの仮の得点となります(同点者が10人いないケースなど複雑なシミュレーションあり)。

これ、普通に考えておかしいと思いませんか。自分の点数が他人の点数で決まる入試なんて怖くて受けられないと思いませんか。

おかしいことはまだあります。他人のESAT-Jの評価をもとに計算した仮の評価の得点を総合得点に加えることで、英語学力検査下位の不受験者が英語学力検査上位の子の総合得点を上回り、合格してしまうような事態が発生します。逆に仮の評価の得点のせいで不合格になる生徒も出るということです。しかも、仮の得点がどのようにつけられたのかの開示が適切になされる保証はありません。


一方、不受験者も不利益を被ります。ESAT-J受験者は(結果発表が遅いとはいえ)その結果を知って志望校を最終決定することができますが、不受験者は仮の得点がどのくらいになるか一切わからない中で学力検査を受けなければなりません。


こんな制度を急に、強引に、入試に取り入れて良いはずがありません。


ベネッセによる運営

ESAT-Jは、ベネッセが運営します。ご存知の通り、2014年と2020年に大規模な個人情報の漏えいを起こした企業で、現在の中学3年生はその被害の当事者だった生徒も大勢います。


受験に当たり、氏名、住所、顔写真、電話番号といった個人情報をベネッセのサイトに登録する必要があります。情報漏えいの不安を理由にESAT-Jを受けない場合は前述の不受験者の扱いとならないため、泣く泣く登録した人や、逆に都立高校受験を諦めた人もいます。


登録した個人情報は4年間保管されます。情報漏えいも勿論心配ですが、大学受験の時期にその情報を使ってDMを送るなど目的外利用も懸念されます。ESAT-Jの受験が、一企業の教育ビジネスに貢献してしまうのです。


ESAT-J自体が、ベネッセの事業のひとつであるGTECに酷似しているという点も見過ごせません。タブレットを利用したESAT-Jのような特殊なテストは、その形式に慣れることが必要と言われていますが、現在GTECを実施している自治体としていない自治体があり、地域格差が問題視されます。公教育における施策が教育格差を助長しています。問題は東京都だけにはとどまりません。営利を求めた他道府県への展開が容易に想定できます。東京都での導入が実績となれば、問題だらけのテストはすぐに全国へ広がってしまいます。

今ならまだ間に合います。入試への活用をやめられます。理不尽な制度で一生に一度の高校入試で泣く受験生を出さないために、どうか署名へのご賛同をお願いします。

東京都区立中学1年 安達りょうま 


+ 都立高校入試英語スピーキングテストに反対する保護者の会


【都立高校入試英語スピーキングテストに反対する保護者の会とは】都立高校入試へ英語スピーキングテスト(ESAT-J:イーサットジェイ)を導入しようとする東京都教育委員会へ、不安と疑問を持つ子どもの保護者の集まりです。ESAT-Jに公正、公平、透明性は担保されていません。子どもたちの学び、入試結果への悪影響を見過ごすわけにはいきません。一人でも多くの方にこの問題を知っていただきたいと思います。

mail: esatj2022@gmail.com

Twitter @hogosha20221127

 

声を届けよう
現在の賛同数:7,350次の目標:7,500
声を届けよう
このオンライン署名のQRコードです。スマートフォンなどの画面上で表示させるほか、ダウンロードしてチラシやポスターなどの印刷物に使うこともできます。QRコードをダウンロードする

意思決定者(宛先)