鳩山町役場による耕作者を無視した倉庫建設による有機農地の剥奪に抗議します

鳩山町役場による耕作者を無視した倉庫建設による有機農地の剥奪に抗議します

開始日
2023年11月5日
現在の賛同数:2,914次の目標:5,000
声を届けよう

この署名で変えたいこと

署名の発信者 Kohayakawa Mari

・鳩山町で10年の歳月をかけて土作りをした有機農地を、耕作者の意向を一切確認することなく、鳩山町役場(小峰町長)が剥奪しようとしています。

・都市計画法で定められた、必ず行わなければいけない手続きを、町はコロナを理由に中止し、その代わりに書面を送付したとメディアの取材でも説明しましたが、複数名に問い合わせたところ、いずれもこれを確認しておらず、町による虚偽の可能性が高いと思われます。

・鳩山町長自らが不動産業者の代わりに、土地売買の交渉役となり、「あなたが土地を明け渡さなければ他の地主に迷惑がかかる」というパワハラ発言や恫喝も発生しました。

・有機農地の耕作者が2019年に逝去し、同性パートナーの私が畑を引き継がせていただきましたが、町から相談や報告は一切なく、役場関係者が畑にリサーチに来た際にも、目が合ったにも関わらず、一言の挨拶もなく、我が物顔でズカズカと侵入されました。

下記に詳細と経緯を記します。

埼玉県のほぼ中央に位置する鳩山町。その今宿地区にある2ヘクタールの有機農地が、正当な法的手続きもなく奪われ、破壊されようとしています。

この2haの有機農地は、『tack farm』という農園名で、故安住梨奈(やすずみ りな)が、2010年、祖父の農地を引き継いで就農したものでした。安住の早すぎる死の後は、私、小早川麻里(こはやかわ まり)が祖父とともに継承しています。

「祖父の畑を朽ちさせてはいけない」という強い想いから、安住は農業の道へと進み、2017年からは無肥料栽培に切り換え、現在も年間50種以上の野菜やハーブを育てています。コツコツと休まず、人一倍真面目に野菜と向き合う彼女との出会いが、私の人生で一番大きな出来事でした。法制度さえ整っていれば、婚姻関係を結んでいましたが、私たちにはその権利がありませんでした。これまでも、これからも安住は私の最愛のパートナーです。

野菜をお届けしているたくさんのお客様から「段ボールを開けた瞬間、他の人に見せたくなる」とお言葉を頂くほど、彼女の野菜は瑞々しく、イラストの専門学校に通った経験から、それぞれの説明や食べ方のタグもつけていました。

私は、畑を手伝いながら、マルシェなど販売を任されていました。畑で作業していた際には、多くの質問を安住にぶつけましたが、今になってそれがとても役に立っています。

安住が真夏日にビニールハウスで倒れ、隣にいないことが、今も苦しく寂しい毎日です。しかし、彼女が命を懸けて向き合った畑の土を守りたく、逝去の翌日、祖父に「畑をやらせて欲しい」と直訴しました。すると祖父からは「やってみろと」快諾をいただき、畝堀りや土寄せなど、いろんなことも教わりました。

 鳩山町が、税収を増やすために企業誘致を進めたいことは理解できます。ただ、町内には、他にも土地はたくさんあり、過去に誘致した企業(良品計画)は山中に建っています。

当初の計画では、畑に隣接する耕作放棄地のエリアのみの予定でした。ところが、事前説明も一切なく、突如、畑を含めたエリアを産業区域に指定にされたのです。

また、今回の計画地は、毛呂山町との境で、排水水路を長くのばさねばならないため、鳩山町は公にしていませんが、追加の資金もかかるはずです。

鳩山町による耕作地の奪取 

『tack farm』の農地の一部は、所有者からの借地です。しかし、祖父の代から50年以上、農地として使用し、土も肥えています。そこで、農地の購入の意向を地主にも伝え、鳩山町役場にも、買い取りたいとの意思を伝えてきました。にもかかわらず、町役場は、不動産業者を同行して地主を訪問し、耕作者の意向を無視して農地の売り渡しを進めました。

借地の農地は役場の産業環境課の室長をはじめ、複数の職人たちが、農地として耕作しているのを現地で確認しており、賃貸している事実も認識しているのにも関わらず、貸主だけに話をし、借主の意向を一切確認せず、売買契約を進めたのです。これは、借家に住んでいる住人に、急に出ていけと強制退去させることと同じです。

強引な産業指定区域の指定

産業指定区域についても、地主や周辺住民への丁寧な説明は一切なく、2021年12月にA4の用紙一枚を送りつけただけでした。畑周辺の地主も突然の通知に驚いて役場に赴き、説明を求めたところ、「今すぐ何か変わるということではない」という説明でした。

都市計画審議会を通して、都市計画の内容を定める際には、素案を作成した段階で、該当する権利者(土地所有者、借地権者)を対象に、必要に応じて都市計画法第16条に基づく説明や公聴会を開催し、次に都市計画法第17条に基づく縦覧手続き(反対意見を述べることが可能であり、縦覧手続きは必ず行います)を行い、その後に都市計画審議会で、当該都市計画案を審議・決定するというのが法に則った流れです。

そこで、大手メディアに取材していただいたところ、役場はコロナ禍のため、説明会の代わりに10月に産業区域指定に関する書類を送ったと回答しました。しかし、安住の祖父や他の地権者・周辺住民に尋ねたところ、そのような書類は誰も確認していません。12月に送付されたA4の産業区域指定の紙はどなたも確認していながら、それ以前の複数枚の書類を複数の方々が見逃したとは考えにくいです。もし、書類が存在したならば、地主が役場を訪問した際に、その書類を見せて丁寧な説明もできたはずです。

【パワハラ】町長による突然の訪問 

畑の資格について、埼玉県の農林振興センターに相談したとたん、鳩山町の小峰町長が、ご婦人同伴で祖父宅を訪れました。要件は、「オリックスの倉庫を建てる話がまとまっており、畑を手放さないと話が流れてしまい、他の地主に迷惑がかかる」というものです。畑を売ることを了承していない90歳を超えた祖父に対して、あなたが売らないと他の地主に迷惑がかかるという発言を、町のトップがすることは明らかに脅迫です。

上記のパワハラについては、鳩山町議会でも議員に質問していただきましたが、町長はパワハラではないという認識でした。世界の先進国から取り残された日本の現状を突きつけられる思いです。

町長の訪問後、電話で祖父に呼び出され、畑を手放さなければならないのかと、祖父は精神的にも追い込まれていました。

また、私は祖父の許可のもとで農作業をしているにも関わらず、町長は、「耕作している小早川には何の権利もない」と繰り返し発言しました。

町長をはじめ、鳩山町役場の方々とは、現在、主たる耕作者である私には一切、情報の共有がありません。もし婚姻関係を築けていれば、配偶者として状況は違ったでしょうが、完全に無視されているのが現状です。さらに、土地は売却していないにも関わらず、役場が畑を含めた計画図をオリックスに提示していることも大きな問題です。

農業の資格について

2022年11月7日、私の農業の資格について東松山農林振興センターを訪れ、現在の畑でも作業を続けながら、資格を取得する方法をアドバイスしていただきました。最終窓口は町役場のため、アポイントを取ってくださり、一緒に役場を訪問しました。しかし、その窓口は、祖父宅を訪れ、畑を売るようにと話しを進めている農業委員でした。そこで、農林振興センターに教えていただいた本来、取得できるはずの資格ではなく1年の研修が必要な別の認定農家制度の話を繰り返されました。これは明らかな町による妨害行為です。

【パワハラ】畑へと続く小路の封鎖 

畑の近所の方から、「業者が周辺の図面を手に突然訪れ、畑へ続く道を封鎖したいので、承諾書に早急に判子を押してほしい。判子代として1万円を支払う」と言ったと聞かされました。畑へ通じる道なので、その方が断ってくださいましたが、これは不動産屋による買収行為です。

同日の夕刻、祖父宅をふたたび町長、産業振興課室長、農業委員会の代表、3名が訪問し、上記の件を伝えると、「そんな話はない。町が道を封鎖するなど心外ですよ」と町長に恫喝されました。また、安住が生きていて農作業を続けていても同じことをしたか質問すると、町長は黙り込み、不服そうに「していません」と答えました。町長は、安住の通夜に参列し、

町議選の際にも、安住の祖父を中心とする精力的な支援を受けて当選されました。その祖父の土地であり、孫の安住が苦労して土を育ててきた無農薬無肥料栽培の畑を、強引に取り上げるようなやり方に憤りを覚えます。

鳩山町農業委員会の目標とは真逆の行動

鳩山町は、「前年度の集積面積(120ha)に対し、5%増加の126haを集積目標」「新たな農業経営を営もうとする者の参入促進」「遊休農地等は、有機農業や里山づくりの取り組みを進める」を方針に掲げていますが、今回の計画はこれと相反するものです。「第6次鳩山町総合計画の”SDGs」や「環境と共生できるまちづくり」とも記載されていますが、有機の畑を潰して、工場・物流倉庫を建てる計画は、これらにも逆行しています。

さらに農林水産省が2021年5月12日に策定した有機農業を増やす「みどりの食料システム戦略」とも真逆の計画だと言えます。

以上のことから、『tack farm』 の借地を含めた有機農地での倉庫建設計画の撤回を強く求めます。また、多くの皆さんのご支援を心よりお願いいたします。

声を届けよう
現在の賛同数:2,914次の目標:5,000
声を届けよう
このオンライン署名のQRコードです。スマートフォンなどの画面上で表示させるほか、ダウンロードしてチラシやポスターなどの印刷物に使うこともできます。QRコードをダウンロードする