国の重要文化財候補の羽島市旧本庁舎を守ろう!
国の重要文化財候補の羽島市旧本庁舎を守ろう!
国の重要文化財候補の羽島市旧本庁舎を守ろう!
発起人:時田憲章 羽島あすなろ会代表(羽島市民の会)
賛同団体:DOCOMOMO Japan
坂倉建築研究所
名古屋大学堀田研究室
山岡嘉彌デザイン事務所
現在、羽島市当局により代表的な近代モダニズム建築である坂倉準三氏が設計された羽島市役所旧本庁舎(以下旧庁舎)が解体されようとしています。羽島市は、令和 4 年 12 月 9 日、一方的に解体決定の発表を行いました。この解体決定を保留とし、市に再検討を促す必要があります。
旧庁舎は、羽島市竹鼻町出身で建築界の巨匠、坂倉準三氏が設計し、昭和 34 年に竣工しました。翌昭和 35 年には「日本建築学会賞」を 受賞し、また、平成 15 年に「DOCOMOMO Japan100 選」にも選定された名建築です。建設当時、国内の専門誌は言うに及ばず海外の専門 誌にも多数紹介され名声を博しました。しかし、令和 3 年 10月に永年にわたり市民に親しまれながらも市庁舎としての役目を終えました。 築六十余年を経た現在でもその優美な姿を留め、羽島市にとって貴重な建築文化遺産です。
私達「あすなろ会」は、DOCOMOMO Japan や日本建築学会東海支部などの諸団体と連携して一昨年 9 月より旧庁舎の利活用を求めて、要望書、意見書等の提出ならびに旧庁舎に対する勉強会開催などの活動を進めて参りました。 市は昨年 7 月~ 9 月にかけて旧庁舎の民間利活用案の募集を行いました。この公募に対し 2 件の提案がありましたが、市は審査委員会を設置せず、審査基準も設定しませんでした。また、2 件とも市の将来を見据えた創造的な利活用の提案であり、市財政に影響が少ない提案でしたが、市は応募者に対するヒヤリングやプレゼンテーションも実施せず、提案内容の精査も行わないまま門前払いとしました。行政機関としてあるまじき不誠実な対応であると言わざるを得ません。
旧庁舎は羽島市が世界に誇れる宝であり、岐阜県では、重要文化財に最も近い建築物であると言われております。旧庁舎は、坂倉準三氏の 生誕の地である羽島市に残すべき建物であり、解体してはなりません。
市が解体方針を示した以上、一刻の猶予もありません。旧庁舎を利活用し、羽島市を活性化するために是非とも署名活動に御協力いただきますよう、切にお願い申し上げます。
羽島市への要望事項
1. 羽島市役所旧本庁舎の解体決定を保留とすること。
2. 各分野の専門家・市民代表・行政職員からなる「新しいあり方検討委員会」を速やかに設置し、旧庁舎の取り扱いについて 再審議すること。
3. 市にとって都合のよいデータのみを提示するのではなく、すべてのデータを市民にオープンにし、広く市民の意見を聞い て審議すること。
4. 市は旧庁舎の所有者であることから、文化財の価値を認識し、市民や有識者らと共に主体的に保存・利活用する方策を検討すること。
意思決定者(宛先)
- 岐阜県羽島市長 松井聡 様