教育格差を広げる #英検の値上げに抗議します
教育格差を広げる #英検の値上げに抗議します
※追記 2022年度における英検検定料の引き下げが発表されました。
2021年12月23日、日本英語検定協会は2022年度の英検検定料の値下げを発表しました。公式の文書はこちらからご確認いただけます。
止まらない値上げ
2021年2月、日本英語検定協会は英検における検定料の引き上げを発表しました。検定料はここ数年、毎年度値増しが続いており、2018年度と比較すると、約1.5倍〜2倍に跳ね上がっていることが分かります。
例えば、受験者数が最も多く入門級としてもポピュラーな3級の受験料は3年間で3,800円から7,900円へと2倍以上の値上げがされていますが、累計受験者数においては増加傾向にあり、需要が高まる中での検定料の値上げです。加えて、毎年度の小規模な値上げによって全体の値上げ幅がぼかされているようにも見えます。
こちらから検定料の変化をご確認いただけます。
コロナウイルスによる会場確保、感染対策に費用が嵩むといった協会側の主張にも頷けますが、検温の不実施、マスクを着用しない受験生が黙過されていたり、出入り口での密状態が避けられていない、などといった不十分な感染対策を訴える声も上がっています。また、多くの学校会場において学校教員が受験料の徴収、会場準備・運営などを勤務時間外に無償で行っているにも関わらず、人件費増も理由に挙がっています。
なぜ英検が必要なのか
大学の入試制度が改められ、英語外部試験が合否に影響するようになりました。大学入学共通テストでの英検利用は見送られたものの、一部の一般入試、総合型選抜(AO入試)や学校推薦型選抜では、出願条件として英検の合格証明やスコアが求められるケースが増えています。
具体的には、
- 出願資格 (出願するための条件)
- 特典加算 (取得した資格をもとに評価される)
- 加点 (決まった点数が加えられる)
- 判定優遇、合否参考 (当落線上に複数の受験生がいた場合に優先される)
- 試験免除 (英語試験が免除される)
の5つの優遇制度が取り入れられました。
また、高校受験において学力検査点や調査書点へ加点される制度もあり、わずかな点差が命取りになる受験生にとって欠かせない評価になります。
英検は多くの学生の頼みの綱としてチャンスを広げることができる英語外部検定試験です。数ある英語検定試験の中で国内での知名度も高く、検定料もリーズナブルだった英検も今では手の届きにくいものになりつつあります。英語の早期教育の推進も謳われていますが、英検の値上げはその道を逆行するものになってはいないでしょうか。
学生の苦悩
コロナ禍で経済的な打撃を受けた家庭、アルバイトのシフトを減らされた学生、自分で受験料を払う学生が多い状況での値上げは、英検を受験する機会が経済状況に左右され教育格差を生む要因になっています。
受験料引き上げの発表があったとき、学生だけでなく、保護者、教員、社会人受験生から値下げを求める声がSNS上ですぐに上がりました。
皆様からの賛同は日本英語検定協会にお届けし、英検の受験料の見直しを検討してもらうよう働きかけを行っていく予定です。
本キャンペーンについてのご意見など、コメントにてお聞かせください。SNS等でのシェアもよろしくお願いします。
ご連絡・ご意見・お問い合わせはeiken.petition@gmail.comまでお寄せください。
意思決定者(宛先)
- 日本英語検定協会