雑誌「レコード芸術」の存続を求めます!

雑誌「レコード芸術」の存続を求めます!

開始日
2023年4月2日
現在の賛同数:3,480次の目標:5,000
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この署名で変えたいこと

署名の発信者 沼野 雄司

 

【2024年4月13日追記】

雑誌『レコード芸術』存続を求める署名にご協力くださった皆様へ

音楽之友社クラウドファンディングによる『レコード芸術』復刊について

 昨年4月3日にChange.orgにて立ち上げた署名運動「雑誌『レコード芸術』の存続を求めます!」にご協力くださった皆様にあらためて御礼申し上げると共に、その後の動きについてご報告申し上げます。

 まず同年5月12日にご報告申し上げた通り、同年4月18日に音楽之友社・堀内久美雄前社長に嘆願書および署名者一覧とご意見を提出しましたが、残念ながら状況を変えるには至らず、音楽之友社の発表通り2023年7月号をもって『レコード芸術』は休刊となりました。

 その後、音楽之友社は2024年2月28日に7月号までの2024年分の『レコード芸術』の新譜データと執筆者の新規書き下ろし原稿によって構成された『レコード芸術2023総集編』を発刊しましたが、いわば「未完の2023年」の記録であり、復刊には直結していません。

 しかしながら、それに続き音楽之友社はウェブ版による『レコード芸術』の、クラウドファンディングを通じての復刊を決断し、本年4月3日に記者発表を行いました。詳細についてはこちらをご覧ください

■音楽之友社告知欄https://www.ongakunotomo.co.jp/information/detail.php?id=3317

■クラウドファンディング

https://camp-fire.jp/projects/view/679763

 また署名者宛に、時枝新社長が復刊の経緯についての決意表明を寄せてくださいました(こちらは本文下をご覧ください)。この文章にもあるように、今回の復刊への試みにおいて、皆様のご署名が大きな追い風になったことは間違いありません。

 クラウドファンディングという手法には様々な意見があると思います。また、クラウドファンディングが成立しない場合はどうなるのか、批評対象となる新譜を100枚に絞るのは妥当か、継続的発刊のための財政的基盤は担保できるのか等、懸念点もありそうです。

 しかしながら、まずは、『レコード芸術』の価値を再認識してくださった音楽之友社の英断を喜びたいと思います。自由意志によるクラウドファンディング参加は、音楽之友社に新『レコード芸術』への要望を伝える貴重な機会ともなるでしょう。そして復刊の暁には、私たち読者は、また書き手も、新しい音楽フォーラムに対する発言権を手にできると信じます。

 音楽之友社による『レコード芸術』復刊の試みに大いに敬意と期待を寄せ、署名者の皆様にあらためて深く感謝申し上げ、報告とさせていただきます。

2024年4月12日

沼野・舩木・矢澤

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【時枝社長より】

 『レコード芸術』につきまして、長年のご愛読とご支援に厚く御礼申し上げます。また復活への多数のご署名をお寄せ頂き、有難く感謝申し上げます。

 『レコード芸術』は、その豊富な情報量と信頼のおけるレコード評により、1952(昭和27)年3月の創刊以来、70年を超す長きにわたって月刊誌として刊行され、これまで多くの読者に支持されてまいりましたが、現在の市場環境や誌面製作工程の限界など複合的な要因から、昨年7月号をもって、紙版・デジタル版の休刊を忸怩たる思いで決定いたしました。しかしながら、『レコード芸術』の持つ力に陰りが生じていたわけではなく、依然として潜在的な力は健在であると信じており、当社では新たな形で再生できないものかと、休刊を決意した瞬間から模索してまいりました。

『レコード芸術』をウェブ版によって展開することは、内外からの強い要請もありましたが、当社にとっても、いうまでもなく第一に検討すべき手法でした。また、これを「クラウドファンディング」によって行うことについても、当社にとっては、かなり冒険的な手法ではありますが、重要な案件として検討してきた次第です。

 そしてこのたび、その実施に向けた一歩を踏み出すにあたり、背中を強く押してくださる社内外からのご意見を頂戴して、私共は次のような決意表明に至りました。

 「『レコード芸術』に対しては、3000名を超える署名が集められたほか、音楽関係者からの嘆願書、さらにはレコード会社、執筆者、海外を含む演奏家などから絶え間のない復活への要望が寄せられており、こうした無視できない数の支持者がいるなかで、こういうことにチャレンジするという姿勢こそが、音楽之友社にとって大切なことなのではないか。ご支援をいただきながら、音楽之友社が70余年にわたり培ってきた『レコード芸術』を、何としても現代により即した形で継承していくべきではないか」と。

 この決意表明に至るまでには、社内でも様々な議論が飛び交いましたが、このたび、本誌の価値や位置づけを、クラウドファンディングという形で市場に改めて問うこととさせていただきました。本クラウドファンディングが成立するには、皆さまを始め、関係者各位のご理解とご協力無くして、実現はありえません。併せて、ご支持いただく読者の皆さまへの啓発活動へのご支援とご協力を、伏してお願い申し上げる次第です。

               株式会社 音楽之友社

               代表取締役社長 時枝 正

 

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雑誌「レコード芸術」の存続を求めます!

【5月12日 追記】 ※もとの書き込みは下にあります

 この度は、「レコード芸術」存続を求める署名にご協力くださり、心より御礼申し上げます。

 発起人はじめ筆者有志は去る4/18(火)午前、音楽之友社にて堀内久美雄社長に存続を求める嘆願書、及び署名サイトの署名者一覧および署名者のご意見をお渡しししたことを、ここにご報告いたします。

 会見は単に儀礼的な資料の受け渡しにとどまらず、1時間以上に及び堀内社長と忌憚のない意見交換を行うことができました。堀内社長が私どもの嘆願を真摯に受け止め、ご対応くださったことを、深い感謝と共にここに記します。

 もっとも、予想していたことではありますが、この会合では、即時の打開策を見いだすことはできませんでした。提出した嘆願書や署名者の皆様のご意見が経営陣の心を動かすことを祈るばかりですが、状況はきわめて厳しいものと思われます。

 しかしながらわれわれは、「レコード芸術」というクラシック音楽の貴重な言説空間が失われる危機を回避するために、引き続き存続の可能性をさまざまな形で探ってゆくつもりです。今後も本署名サイトは継続し、社会への問いかけも行ってまいります。有効と思われる方策を思いつかれましたら、ぜひともこの署名サイトに書き込んでいただければと存じます(個々の書き込みに返信はいたしませんが、全て丁寧に読んでおります)。

以上

 沼野・舩木・矢澤

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雑誌「レコード芸術」の存続を求めます! (4月3日)

 本日、突然に、音楽之友社の雑誌『レコード芸術』が7月号を最後に休刊との発表がありました(https://www.ongakunotomo.co.jp/information/detail.php?id=2965

雑誌の「休刊」は、ほとんどの場合は「廃刊」と同義ですから、つまりは同社のフラッグシップである『レコード芸術』誌が、あと2ヶ月ほどでこの世から消えてしまうことになります。

 わたしたちは、この雑誌の存続を強く訴えたいと思います。

 1952年に創刊された『レコード芸術』は、単なる一雑誌ではありません。クラシック音楽を愛好するひとにとって、もっとも信頼し得る媒体として、70年以上にわたってわが国の音楽文化の中心部を支えてきた貴重な存在です。わたしたちは、この雑誌からどれほど多くを学んだことかわかりません。日本のクラシックファンは、この雑誌に育てられてきたのだといっても誇張にはならないように思います。

 おそらく、誰にもまして当の音楽之友社こそ、このような決断はできれば避けたかったのではないかと推測します。経済的な事情による、やむを得えない処置ということなのでしょう。実際、インターネットの普及などの状況を考えると、この雑誌の持つ意味も、かつてとは多少ちがってきていることはまちがいありません。

しかしそれでも、クラシック音楽を愛するひとの集まる「場」として、この雑誌のような存在は他にないと思います。たとえ冊子が薄くなろうとも、カラーの頁が少なくなろうとも、連載の本数が減ろうとも、この雑誌にはどうしても残っていてほしいのです。『レコード芸術』がこのまま消滅するならば――けっして大げさな話ではなく――2023年は、日本の音楽文化の核のひとつが崩壊した年として、後世に記憶されることになるでしょう。

 念のために申し添えておくと、発起人の3人は『レコード芸術』にしばしば執筆しておりますが、休刊で仕事が少なくなることを憂いているわけではありません。毎号、世界的にみても特筆すべき豊かな情報を含み、さらにはファン・音楽家・批評家の交流と議論の貴重な場であった雑誌を、こんなに突然に失いたくないのです。

 クラシック音楽ファンのみなさま、ぜひお力を貸してください。この雑誌は存続させなければならないと思います。どうかご賛同のほどをよろしくお願いいたします。

                       2023年4月3日                                                 

          沼野雄司 舩木篤也 矢澤孝樹 (五十音順)  

 

 

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