私たちは千葉県船橋市に住む市民有志です。現在、松戸徹市長が進める「メディカルタウン構想」によって災害が増えることを懸念して、この署名活動を呼びかけました。

メディカルタウン構想は、二級河川・海老川の上流部に広がる広大な低湿地（遊水地）を埋め立て、そこに災害拠点病院を移転し、商業施設やマンションが建ち並ぶ新しい町をつくる計画です。予定地の中を走る私鉄の東葉高速鉄道には、私達の税金100％で新しい駅もつくられます。

しかし、遊水地は大雨の時に水を溜め、市民の命と財産を守ってきた大切な場所です。そこをつぶしてしまえば、地球温暖化で1時間100ミリの雨が降る時代、海老川水系では洪水が頻発するようになり、市民の被災は免れません。大切に守ってきた日々の暮らしが失われ、最悪、命に関わる事態になるかもしれないのです。

（注）海老川の排水能力は１時間30ミリの雨量を安全に流せる程度です。

専門家もたびたび危険性を指摘

洪水の危険性は、千葉県の都市計画審議会でも指摘されています。市が行った浸水シミュレーションでも、埋め立てによって浸水被害が増すエリアがあることが明らかになりました。https://ryuikichisui.wixsite.com/funabashi/post/verify-simulation-4

さらに、京都大学の今本博健名誉教授など、何人もの学識経験者が水害や液状化の可能性を指摘し、計画の見直しが必要という意見書を出しています。

https://ryuikichisui.wixsite.com/funabashi/reference-documents

しかし、市も事業組合もこれを無視しています。人の命と財産を危険にさらす計画であることを承知の上で、工事が進められているのは問題です。

病院は安全なところに建てるべき

メディカルタウン構想では、三次救急を担う災害拠点病院（市立医療センター）が事業予定地に移転されます。しかし、その予定地は超軟弱地盤。今の地盤強固な高台を捨てて、なぜそんなハザードエリアに災害拠点病院を移転するのでしょうか。

もし震度6以上の大地震が来たら、病院本体は倒れなくても内部では医療機器が壊れます。道路やインフラがやられ、災害拠点病院としての機能を果たせなくなる恐れがあります。液状化や激しい揺れによって病院機能が大きなダメージを受けた能登半島地震から学ぶべきです。

超軟弱地盤に基幹病院を移すのですから工事費も巨額になります。船橋市は病院だけで888億円（借金による利子込み）もの税金を投入します。将来の市の財源確保のためとして200以上の福祉や事業が削減・減額の対象となっている中で、この事業にだけ公金が湯水のように投入されるのです。

このような状況を問題視し、私たちは行政や事業組合との対話集会を求めてきましたが、全て拒否されています。

1.メディカルタウン構想を直ちに見直すこと。

2.海老川上流地区土地区画整理組合に向けた医療センター用地代の支払いを停止（または返還）すること。

この2点を求めます。市民の命と暮らしを守るために、賛同のほどよろしくお願いします。

 

◆「メディカルタウン構想を考える市民連絡会」

URL：https://medicalrenrakukai.wixsite.com/medicaltown

◆文春オンライン

《洪水の危険あり》船橋市で進行中の「メディカルタウン構想」に千葉県、識者、市民がかけた「待った！」

URL：https://bunshun.jp/articles/-/59810

◆東洋経済オンライン

千葉･海老川の下流域住民が抱える｢最大の心配｣

URL：https://toyokeizai.net/articles/-/629927