安倍元首相の国葬を決定した岸田政権に抗議します。

2022年7月8日に銃撃され命を落とした安倍晋三元首相に哀悼の意を表します。この事件は我が国において白昼堂々と元首相が銃撃されて死亡し、その様子が撮影されて世界中に拡がったという前代未聞の衝撃的なものでした。

この事件はすぐに新たな問題提起をすることとなりました。「世界平和統一家庭連合（以下、「統一教会」）と安倍元首相との関係です。報道によれば、男の母親が統一教会の信徒となったことで家庭が崩壊したため、統一教会を恨んでおり、統一教会と関係の深かった岸信介氏の孫である安倍元首相が同団体に祝辞を送っているのを見て暗殺を決意したとされます。

安倍元首相と統一教会の関連性と程度について、真実は今のところ明らかではありませんが、政治家が世界的にカルトとして認識されている統一教会と結びついていわば「お墨付き」を与えたと誤認させたことは大きな問題ですし、一部で言われているように安倍元首相のみならず、自民党その他野党にも統一教会と関係の深い政治家がいるのが本当であれば国家の主権を揺るがす大問題です。日本国民のために真相が解明されなければならないと考えます。

しかし、そのような状況下で、岸田首相は7月14日、以下を理由として、安倍元首相の国葬を行う方針を表明しました。

• 憲政史上最長の8年8か月にわたり、卓越したリーダーシップと実行力をもって総理大臣の重責を担い、(中略)その功績はすばらしいものがある。
• 外国の首脳を含む国際社会から極めて高い評価を受けており、民主主義の根幹である選挙が行われている中、突然の蛮行で逝去されたことに対して、国の内外から幅広く哀悼や追悼の意が寄せられている。

確かに、安倍元首相は在任期間が長いだけではなく、国内外に多大な影響力をもった政治家でした。しかし、それはあくまでもこの疑惑が湧出する前（厳密には統一教会との関係性は以前から取り沙汰されてはいましたが、まともに顧みられてはいませんでした）の功績と評価に基づくものです。

とすれば、いまこの尋常ではない疑惑が出ている状態で国葬を強行することは、安倍元首相を神格化し、ポジティブな話題しか触れることができないようにしてしまう効果があるのではないでしょうか。安倍氏には他にも未解決のイシューがある(森友・加計学園・公文書改竄問題等)のにそれを闇に葬ることになりかねません。また、そもそも仮に国家に貢献した偉大な政治家であったとしても、国民の税金を使って国葬を行う必要性が果たしてあるのでしょうか。国葬は天皇、皇族と同じく扱うことを意味するのです。

以上の点から国葬に反対し、国葬を決定した岸田内閣に抗議いたします。

賛同いただける方はぜひよろしくお願いいたします。また、この文章は適宜アップデートをする予定ですので、ご意見などありましたらお知らせいただけますと幸いです。