【学校崩壊の危機】公教育を守る為、教員予算を増やして、教員の労働環境を改善してください! #SaveEducation

【学校崩壊の危機】公教育を守る為、教員予算を増やして、教員の労働環境を改善してください! #SaveEducation

開始日
2023年4月30日
現在の賛同数:30,137次の目標:35,000
声を届けよう

この署名で変えたいこと

私たちは日本若者協議会 教育政策委員会の高校生です。日本若者協議会は若い世代の声を政治に届け、若者政策の実現を促す団体です。

https://youthconference.jp/


現在、公教育の現場は危機的な状況にあると感じています。

過酷な労働環境を背景に、教員の人手不足が深刻化し、児童生徒の学習環境にも悪影響が出ています。

実際、東京都内の公立小学校では、2023年4月7日時点で約80人の教員が欠員しており(都教育委員会調べ)、公立高校の欠員はほとんどいないという結果になっていますが、実際の学校現場では、新任の先生が多かったり、クラスの掛け持ちなど、なんとかギリギリ保っている状態で、崩壊寸前です。


今少子化対策の議論が広く行われていますが、公立学校の質が下がり、私立学校に行く生徒が増えれば、家庭の教育費負担は増える一方です。

私立学校に行くため、小学校から夜遅くまで塾に通う子どもも珍しくありません。


学校に入ってからも、大学受験のため塾などで忙しく、お金もかかります。


本来は塾に通う必要がないほど、公教育の質が高く、教員の質も高くあるべきです。

そしてそのためには、教員の労働環境の改善、専門スタッフを含む教員数の増加が欠かせません。


日本の将来は子どもにかかっています。しかし現状は、あまりに公教育に割かれる予算が少なく、子どもも教員も、教育現場が疲弊しています。

公教育を守るために、教育予算を増やして、教員の労働環境を改善してください!


<体験談>

都立高校 2年生

小中高と公立の学校に通っています。学校の先生には大変お世話になっており、私自身公立中学校の教員を目指しています。高校で家庭科の先生の産休代替講師が見つからず、1人の先生が同時に2クラスを相手する授業を受けたとき公教育の崩壊を実感しました。担任の先生は運動部と生徒指導を担当していて、とても忙しそうなので、進路や友人関係などの相談をしたいと思っても、申し訳なくてできない事が多いです。小学校では心を壊してしまった先生もいました。子どもと先生と日本の未来の為に、早急に教員の労働環境を改善してください。


都内私立学校 3年生

私の学校は、教師の入れ替わりが年々激しくなっており、現在の教師の殆どはここ数年で入った新任ばかりです。

さらに、新しく教師として入ってきても、1年後には退職する方々が非常に多く、 安定感に欠ける体制が続いています。

新任の先生が増えると、校内に新しい空気が生まれて新鮮で良いのですが、望ましくない面も多々あります。

テストの難易度や成績の評価基準などを把握しきれていない新任の先生が、基準と比較すると厳しすぎる評価を付けたり、難しすぎる試験を作成したりすることもあります。それによって単位を落とし、退学・留年する生徒や、評定平均値が下がり、推薦を受け取れる基準に届かない生徒や総合型選抜に挑戦できない生徒などがいます。

さらに、多くが受験生である高三の担当教員は、進路指導に慣れているベテランの教員が望ましいのに、新任の先生がなることもあり、進路に直結する年だからこそ信頼感も低く、不信感が拭えません。


都内私立高校 3年生

英語教師の質の改善を求めます。

私の学校の英語教師は、海外滞在経験や留学経験が一切ない、もしくは数週間ほどのみ経験し、教師になった人が多いです。

したがって、実用的な英語には触れず、座学で、形式的な文法の使い方や単語の活用方法などの英語スキルを身につけた教師が多いです。ゆえに、リーディングやライティングなどの筆記や読解においては能力を発揮するものの、スピーキングやリスニングなどの能力に欠けている英語教師が多いのが実情です。

体験談として、帰国子女の生徒が教師に質問したところ、単語が分からず答えられなかったり、本場の英語に慣れていないため聞き取ることができなかったりと困惑している教師を目にしたことがあります。また、分からない問題がある生徒が、英語教師には聞かずに帰国子女に回答を求める光景もよく目にします。

英語には座学だけでは得られず、海外の文化を肌で感じた人にしかわからない、リアルな英文法の使用方法や単語の発音方法があります。本来、英語にはアクティブな学習が求められるはずです。数学のように参考書の問題を繰り返し解くような座学中心で力がつく教科ではなく、4技能をフル活用して能動的に学習した結果、成果が得られる科目です。

実際に体験談として、試験前に英語の文法が分からず自分では解決できなかったため、教師に質問した際に「大抵こういう問題は、ワンパターンだから丸暗記しちゃった方が早いよ。そういうものだよ。」と言われ、根本的にその問題を理解し、解決することが出来ませんでした。

この方法では、校内の試験ではやり切れるかもしれませんが、共通テストや外部試験に同類の問題が出た時に、対応できないと強く感じ、不安感を覚えました。

私は英語の塾に通っていないので、勉強面で頼れる先が学校の先生しかいない中で、そのような対応をされ非常に困りました。


<求める具体的な対策>

日本若者協議会では、国に向けて給特法(公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法)の抜本的見直しや教員の労働環境の改善を求めてきました。


しかし、地方自治体にもできることはあるはずです。


実際、山梨県では「25人学級」を導入し、独自に少人数学級を実現しています。広島県では、公立の国際バカロレア・ボーディングスクールやイエナプラン教育校の設立など、質の高い教育を導入しています。


他にも、岐阜県では、教員向けの奨学金返還の補助制度を創設するなど、教員向けの支援策を打ち出しています。


今後、一人ひとりにあった教育を実施するために、先生にしかできない業務内容に集中できる環境作り、一人の先生が見る児童生徒数の減少(少人数学級)が欠かせません。


こども基本条例やこども基本法が施行され、子どもの権利を学校現場でも尊重することが求められますが、学ぶ時間や子ども一人ひとりに向き合う時間がなければ、現場は変わりません。


東京都こども基本条例

「第八条 都は、こどもの学ぶ意欲や学ぶ権利を尊重し、こどもの可能性を最大限に伸ばすことができるよう、一人一人の個性に着目し、自立性や主体性を育むために必要な環境の整備を図るとともに、こどもに寄り添ったきめ細かな支援に取り組むものとする。」


先生に余裕がなく、睡眠不足になれば、その溜まったストレスは子どもに向かいます。


子どもも教員も疲弊した教育現場を救うために、以下の具体的対応を求めます。


1.学校に教員の数を増やしてください(25人学級の実現)
きめ細かい指導を1人が40人にするのは不可能です。教員の数を増やしチーム担任制、少人数学級、小学校における教科担任制の導入を進めてください。仕事を分担し休みやすい環境を作ってください。少人数学級では先生の目が行き届き、生徒の自己肯定感アップに繋がっています。


2.教員の仕事内容を見直してください
教員に生徒、保護者、行政、地域住民は多くの事を求めています。過酷な労働環境の中で授業研究や生徒対応をきちんとできていないと感じている先生も多いです。

部活動や防災対策、事務作業などの教師としての専門性が問われない事に関しては外部への移行を進め、先生が私たちに向き合える時間を増やしてください。


3.教員の質を担保してください
国は教員の質向上を目的として、教員免許を更新制にしていましたが、費用や時間の負担が大きく、令和4年の改正でなくなりました。団塊世代の一斉退職や少人数教育推進での教員の需要増加で採用人数は増えるなか、少子化や長時間労働、低賃金を理由に受験人数は減少しています。小学校では倍率2倍を切る地域も出てきています。国は現在定年退職後の再任用や、免許を持たない、経験や知識のある社会人の採用を進めるよう通知を出していますが、諸外国のように教員の質向上を目指し、学費の補助や教員になっても学び続けられる環境を整備してください。


4.教員の正規雇用を進めてください
教職員の給与の国費負担に関する改革(国庫負担割合を2分の1から3分の1に引き下げ)や長期的な児童数の見通しが出来ない(少子化が減る可能性が高い)ことが理由で、教員の非正規の割合は増え続け、その数は全国の公立学校で5〜6人に1人の割合になっています。数か月や1年の雇用契約で、教員1年目でも初任者研修なども受けられずに教壇に立ちます。教員の負担も大きいですが、担任や授業担当が短期で変わるのは生徒もすごく大変です。


5.校舎の老朽化を改善してください
公立学校は第二次ベビーブームに合わせて建築されたものが多く、校舎の老朽化が深刻な課題になっています。2022年の調査では建物の老朽化が主因で発生したひび割れや破損等、児童生徒等の安全を脅かす不具合は全国で2万2,029件発生していました。和式のトイレや雨漏りがする教室、壊れて使い物にならないエアコン。安全で快適な環境で授業が出来るよう、校舎の修繕を進めてください。


6.公教育で多様な学びを実現してください
不登校の生徒数を見ればわかるように、生徒の多様性を無視した、昭和型の画一的な教育モデルは限界が来ています。個人個人にあった教育を選べるように、教育カリキュラムの自由度を上げ児童生徒の選択肢を増やし、公立でも質の高い国際バカロレアやイエナプラン教育、ボーディングスクール(全寮制)などの教育を受けられる環境を整備してください。


公教育の質の低下は、教育現場に税金がきちんと配分されていないことが原因です。先生は本当に過酷な労働条件の中で働いています。

深刻な教師不足の根本的な改善は、採用への間口を広げることではなく、1人あたりの仕事量を削減し待遇を改善することです。


子どもたちの生活の中心は学校です。

公教育が崩壊すれば、家庭環境の差は努力で補えないものになります。


教員の労働環境を改善し、家庭環境にかかわらず質の高い教育、支援を受けられる公教育制度を守ってください。

 

参考:

1.学校に教員の数を増やしてください
先生の数が多少増えても、学校は忙しいままだ(妹尾昌俊)

全国初の「25人学級」が誕生して1年。学校現場はいま(やまなし in depth)

2.教員の仕事内容を見直してください
教師の長時間労働は子供のためにならない!【中教審答申はココを読め(1)】(妹尾昌俊)

先生はスーパーマンじゃない。――なぜ、学校はすごく忙しくなったのか?(妹尾昌俊)

3.教員の質を担保してください
世界で最低レベルの、日本の教員の院卒比率(Newsweek)

令和4年度(令和3年度実施)公立学校教員採用選考試験の実施状況について(文部科学省)

教員志望の学生が減っている理由は「長時間労働など過酷な労働環境」と94%が回答、教員志望者減少に関する教員志望の学生向けアンケート結果まとめ(日本若者協議会)

4.正規雇用を進めてください
1年目の非正規教員が「自己流」で教壇に立つ異常 初任者研修すら受けられず担任を持つ教員たち(佐藤明彦)

教師不足に関する実態調査(文部科学省)

5.校舎の老朽化を改善してください
公立学校施設の状況について(文部科学省)

洋式の比率はまだ57%…公立小中に和式トイレが多いのはなぜか(島沢優子)


公教育の質的改善

【東京都子ども給付金】有権者ウケよりも公教育の質的改善が急務(室橋祐貴)

学校崩壊の危機― “ブラック職場” で志望者も減少、深刻化する教員不足(nippon.com)

声を届けよう
現在の賛同数:30,137次の目標:35,000
声を届けよう
このオンライン署名のQRコードです。スマートフォンなどの画面上で表示させるほか、ダウンロードしてチラシやポスターなどの印刷物に使うこともできます。QRコードをダウンロードする

意思決定者(宛先)