ラムサール湿地の近くに風力発電はいらない。

ラムサール湿地の近くに風力発電はいらない。

開始日
2022年10月18日
現在の賛同数:1,534次の目標:2,500
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この署名で変えたいこと

        ラムサール湿地近接風車建設に反対する署名

今、山形県鶴岡市 加茂地区の尾根筋に発電用大型風車の建設計画が進んでおります。自然エネルギーの活 用は喫緊の課題であり、風力発電の利用も大いに検討されるべきことです。しかし、加茂地区近郊の建設計画は下記に紹介するような大きな問題を含んでおります。市民が親 しみ自然や野鳥の宝庫でもあり、歴史的にも価値のあるところに地上高 180 メートルの大型風車が 最大8基も立ち並ぶことになると、自然の景観は一変することになるでしょう。歴史と自然・景観を 分断する風車群はこの地にはふさわしくありません。ここに、風力発電計画の中止を求めます。

1 計画地域は「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地」としてラムサール条約に登録された「大山上池・下池」に2kと近接しています。当地は約200種の野鳥が確認され、秋には3千羽のコハクチョウ・3万羽のマガモをはじめ、天然記念物オオヒシクイ・マガンなどの冬鳥の飛来地となっております。オジロワシやクマタカなど猛禽類も多く観察されており、風車への野鳥の衝突(バードストライク 国内で580例)や、飛来地の回避など、重大な生態系への影響が懸念されます。

2 加茂地区は、日本遺産として 2019 年に追加認定された地域です。鶴岡市の風力発電施設の建設に関す るガイドラインでも「日本遺産には風力発電施設は設置しない」としています。

3 高館山から由良に至る尾根筋は「庄内海岸アルプスロード」と紹介され、低山の山歩きに広く利用されております。また、多くの山野草が自生し、市民が手軽に訪れることのできる花の山として脚光を浴びております。建設に伴う作業路や建設地の大規模な森林伐採により市民の利用は制限され、自然の破壊に つながるだけでなく景観をも壊します。

4 計画は住宅地と隣接しており、低周波音による住民の健康被害(睡眠障害・頭痛・耳鳴り・めまい・吐き気・パニック発作など、健康被害は個人差が非常に大きい)が心配です。
 
       「ラムサール湿地近接風車建設に反対する会」

【代表呼びかけ人】佐久間憲生(出羽三山の自然を守る会)、梅本幸巳(NPO おうらの里おおやま再生プロジェクト)、 菊池俊 一(山形大学農学部准教授)、細谷千鶴子(日本野鳥の会山形県支部長)、水野重紀(尾浦の自然を守る会) 星野文紘(羽黒山伏)

【呼びかけ人】荒井 滋、五十嵐行雄、五十嵐龍、五十嵐恵美、五十嵐髙子、石川寛治、伊藤江理香、岩本鉄矢、植松芳平、梅木 威、梅本映子、遠見正國、遠藤初子、大川 里、太田 威、小竹喜恵、小野寺喜作、加藤丈晴、金内光也、金内彌一郎、草島進一、小泉信三、小林隆範、酒井成哉、佐藤高雄、佐藤美栄子、佐藤義久、佐藤 都、佐々木俊司、佐藤勝士、 佐藤憲二、佐藤重雄、 佐藤倶子、菅井巌、鈴木和幸、鈴木理夫、高橋裕子、田代 伸、田中 宏、長南 厚、鶴巻説子、
富樫 均、戸村雅子、中村恵二、永幡嘉之、成田邦彰、南波 純、橋本由美、前川勝朗、升川繁敏、松本健一、松本政裕、水尾京子、三原容子、村田則子、 森國一郎、ロバート・リケット、矢島祐子、渡部孝志

【事務局窓口】NPOおうらの里おおやま 山形県鶴岡市大山3-20-14   Ver.3 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーこの署名アクションに賛同します。   

呉地正行    2022 ラムサール賞   山階芳麿賞 受賞者

「大山・上池・下池は、日本海側を渡る大型水鳥の、コハクチョウやオオヒシクイなどの多くのガン類、及び他に例をみないほど多くのマガモなどにとって欠かすことができない重要な生息地です。そのために国際的に重要な湿地の保全、賢明な利用、啓発普及をめざす、ラムサール条約湿地に登録されています。
 上池・下池を訪れるこれらのハクチョウやガン類の多くは、冬になると北の繁殖地から国境を越えて渡ってきます。またここに滞在中は、夜は上池・下池をねぐらとし、日中は周辺の広い水田地帯で採食し、頻繁にこれらの地域を飛び回って移動します。
 これらの渡り鳥の生活圏内に計画されている風発事業が予定通り行われると、上池・下池をねぐらとする、ハクチョウ類やガン類などに重大な影響を与える恐れがあります。またその影響はラムサール条約湿地としての同池と周辺の自然資源の価値を著しく損なうことなるので、この風発計画は中止を強く求めます。

呉地正行 Masayuki Kurechi  日本雁を保護する会 会長 
ラムサール・ネットワーク日本 理事  
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2023.2.1 皆川 治 鶴岡市長 がJREへ中止要請
https://youtu.be/CurPCI3hkAc

本日、昨年11月29日付けで、鶴岡市における風力発電施設の設置等に係るガイドラインに基づく届出のありました、ラムサール条約登録湿地に近接した、(仮称)JRE加茂風力発電事業について、事業者に対し中止を求めることとし、先ほど当該事業者に申し入れを行ったところでございます。

中止を求めることとした理由を申し上げます。

山形県におきましては、山形県再生可能エネルギー活用可能性調査報告書におきまして、風力発電の導入の候補地として抽出しておりますが、ラムサール条約登録湿地近傍であり、望ましくないと公表しているところでございます。

国では、当地は、国際的に価値があるラムサール条約登録湿地が近接しており、バードストライクや鳥の営巣、採餌場などへの影響を強く懸念しております。
また、一定の地域に複数の事業が集中する場合には、飛来ルート、採餌場への移動などへの累積的な影響が懸念される場合があります。
特に、ラムサール条約湿地に登録されるような、重要な生態系では、事前に慎重に判断することが重要との助言を各方面よりいただきました。

本市といたしましては、これら自然環境に詳しい方などに聞き取りを行った結果、(仮称)JRE加茂風力発電事業に関しては、県で唯一登録されているラムサール条約登録湿地の近傍であり、クマタカなどの猛禽類の生息・営巣や、渡り鳥の生息への影響、また、自然環境、景観への影響が懸念されることから、「鶴岡市における風力発電施設の設置等に係るガイドライン」の制限対象区域に掲げる、日本遺産認定の「出羽三山」及び国指定名勝「金峯山」に関連する区域など、本市の豊かな自然環境や、歴史・文化的資源から構成され良好な景観を形成する区域に相当すると判断をしたところでございます。

以上のことから、予防的措置の観点も含め、今回の事業に関しては、中止を求めたところでごさいます。

令和5年2月1日
鶴岡市長 皆川 治

 

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